仏文学スーパースター列伝4
- 作者: 高橋留美子
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1996/12/01
- メディア: 文庫
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前回の続きです。
大悪党から名探偵に転向したフランソワ・ヴィドックをモデルにしたバルザック作「ゴリオ爺さん」の名キャラクター「ジャック・コラン」が「めぞん一刻」のどのキャラクターに該当するか?ということなんですが
もちろん四谷さんです。
「めぞん〜」は僕は全巻読んでるんですが四谷さんの素性というのが全然出てこない、普段一体何をしてるのか全くわからない、という設定なんですが、この四谷さんは特異なキャラクターと能力を持っていて一番目立つキャラクターだったりします。
かといって四谷さんが大悪党だったり名探偵だったりということはいくらなんでも考えられないと思われるんですが(第一実在の人物ではない)
しかし
- 作者: 藤子不二雄
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1975/06
- メディア: 単行本
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「オバQ」に出てくる「小池さん」(いつもラーメン食ってるパーマでめがねの人)が実は「夕方くらいにカバンを持ってどこかに出かけている」というシーンがあるらしく、そこからアニメ関係の仕事をしている人である、という意見が実はあったらしいのです。
「オバQ」の時代(1960年代くらい?)のアニメ製作というのは夕方に閉まる印刷工場を夜の時間に借りて仕事場にして行っていた、だから昼間にはいつもラーメンを食ってて、夜になると働きに
出る小池さんはアニメーターに違いない。
ということらしいんです。
で
実際、小池さんの素性を原作者の藤子A不二雄氏のインタヴューによると、ナント!アニメではないんですが、マンガやイラストを描く仕事をしてる知り合いをモデルにしているということでした。
このように読者のヤマカンが以外に的を得ているパターンというのもあるわけです。
で、「めぞん〜」の四谷さんの素性なんですがヴィドックとの関連性で考えますと。
1,探偵
2,過激派
3,過激派を取り締まる公安のスパイ
ってな感じになると思います。
まあ、四谷さんの場合はそんな風に断定せずに読者が勝手に想像するのが楽しいんでしょうが・・・
というわけで、仏文学スーパースター列伝は今回でお終いです。