WILD GIRLS

バイオハザード3」観ました。(スクリーンも間違えませんでした)

何というか、「ゾンビ3部作」meets「魔界転生(そればっか)」といった趣の作品でしたね。ええ。

それもそのはず今回監督を務めたのは英国伝奇映画の巨匠ラッセル・マルケイブライアン・シンガーやP・W・アンダーソンらと比べると肉弾アクションの撮り方がウマイ。(そして昔から「人間串刺し」が好き)なんたって、

ハイランダー 悪魔の戦士 [DVD]

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クイーンとコラボして剣豪伝奇ロック・オペラの傑作「ハイランダー」を作った男であり、

80年代を知る者はゲップが出るほど見たであろうこのPVも何を隠そうこの人が作ったのです。
(ちなみに「バイオ3」の世界観は上記のPVのそれと酷似、三つ子の魂百まで、か)

最近はすっかり落ち目になった感があったラッセル監督ですが、今作で全米No.1を叩きつけたことでまた復活して剣豪伝奇ロック・オペラを懲りずに作ってくれたらウレシイなぁ。


それはさておき、今回も主演のミラ・ジョボヴィッチさんがアクション女優として非常に目覚しい活躍を見せてくれて「いえ、僕は長身で金髪の女性は苦手なんで・・・」という貴兄も最低3回はジョボビってしまうこと請け合いです。

そして今回の隠されたテーマとして主人公アリスの「”女性”の奪還」が挙げられます。
最初の方で赤ん坊にまつわるちょっとしたエピソードがありまして、それが伏線となっていたようです。このアリス、前作、前々作と良さ気な男に巡り遭うのもつかの間、裏切られたり切り離されたり、おまけに自身の宿命のために仲間と連れ立っては行動できず孤独な旅を続けなければならなくなってます。

つまり、所帯をもって子供を作るというのはこの人にはお話の中では不可能なわけですよ。
で、最後に果たしてその宿命から解放されるのか?ということなんですが、最終的に「もう男なんてイラネ」という展開になるところが、「バイオ〜」の「バイオ〜」たる由縁なのかも知れません。



というカップル向けのPRを散々やってカップル客を呼び込んだワリには観に来たカップルにツバを吐きかけるようなお話になってるところがイギリス(正確にはスコットランド)流のユーモアなんでしょうな。