どるる

どろろ(通常版) [DVD]

どろろ(通常版) [DVD]


ううっ最近映画館に行けなくて(疲労がたまってて寝ちゃう可能性があるから)ネタがないぞ!

というわけでDVDで見た「どるる」


正直言って原作の方も個人的には評価が低い作品です。
手塚作品はおそらく百作以上は読んだ人間なんですが、この漫画、明らかに当時隆盛してた白土三平の「忍者武芸帳」とか「カムイ伝」とかを意識しててその亜流なんですよ。はっきり言って。
それを天下の手塚治虫がやるということは相当当時トップの座を狙われてあせっていたのかな?という焦燥感みたいなのが紙面から滲み出てるんで読んでてツライ面がある。

で、

手塚イズムの根幹をなす「宝塚歌劇愛」がどろろ役に柴咲コウ(大人じゃん)を起用することで、大爆発。


しかし、

その大爆発にあわせて百鬼丸のキャラも設定を変えるべきだったのがそのまんまであるのと、ツマブキくんの個性が完全に殺されてるのと、原作にあった長身で「着物からはだけた胸元」とか「太い手首」
「引き締まった首筋」といったレディースコミック的な百鬼丸の魅力が完全になくなってるのとで柴咲さんの奮闘(暴走気味)が完全に空回りしてて、二人が仲良く旅をしてるのに違和感を覚えてしまうんですよ。この二人は普通ならくっつかないぞ、と思わしてしまう。


そして、

魔物を退治しまくってる間に二人が段々仲良くなっていくという展開は映画的にはナシでしょう。「情が移る」というか「心が動く」のは一瞬の出来事で表さないと。(まぁ、その後の展開でそういうのがあるからあえてその時点では描かなかったんでしょうけど)



この映画、豪華キャストをたくさん起用してるんですが、欲を言えばみなさんには手塚キャラを演じてて欲しかったですよ。でんでんサンなんか完全に「おむかえでごんす」とか言ってなきゃいけないハズだし。



で、上戸彩主演の「鉄腕アトム」はいつ作られるんだ?(声がアトム役の清水マリさんにそっくり)