超人だもの

え〜、時計じかけのオレンジでございます。
この作品の中に出てくる主人公のアレックス君はセックス&ウルトラバイオレンスに酔いしれる近未来の若者なわけなんですな。
彼には一切の道徳規範や慣習、良心、情け、慈悲とかその他の本来人間が持ち合わせていてなおかつ社会生活の基盤となるべき性質を全く持ち合わせておりません。

なぜか

それは彼が  超人  だからです。

念のために言っときますがリングの上で戦うアレではなくて(心に愛はないし)ニーチェが提唱してる方の超人ですな。

で、超人とは何か?というと人間を超えちゃった存在ということになりますんで前述の通り人間として生活する上での基盤というものに頼らなくても生きていける質の人なんですな。
そして、このニーチェの思想をもとにしてコミュニズムやらナチズムやらが登場いたすわけでして、超人もそれらと同様「弱者をいたわるような心」を持ち合わしておりません。

映画の冒頭でホームレスのおじさんをしばき倒すシーンがあるんですがあれなんかマルクスが「ルンペンなんぞ社会から排除すべし」とか言ってるのを(すいません、マルクスなんか読んだことないんですよ本当は、だから記憶があやふや)原理主義的に実践してらっしゃるわけなんすね。

いや〜アカってこわいですね〜。
こんなヤヴァい思想を子供たちに教える日教組なんか地獄で焼かれてしまうべきだと思いますね〜。
あと、岩波文庫の本はですね、教育上良くありませんから焚書すべきですね。っていうか図書館は出入り禁止すべきだと思いますよ。あんな汚らわしいところ。
そして、洋書はですね。サルトルだのマルクスだのニーチェだのフロイトだのといった悪書はキレる若者を作る温床になりますから英語で書かれた書物以外は全て発禁処分にすべきですよ。英書はすばらしい!ヤヴァい書物が一切無い!!アングロサクソン人は支配階級民族としての資質を持った素晴らしい民族だと思います。


問題)上記の文章の赤字の部分と青字の部分の思想、あなたは二者択一をせまられたらどちらを選びますか?