追記です

すいません、「勝田ズ・ウェイ」について補足事項がありましたので懲りずに書きます。

一番大事なことから書くと作品の登場人物で土建屋の社長・興戸氏が大手メーカーの海外工場移転を怖れて事件を隠蔽の方向に持っていこうとするくだりがあるんですが、現実は逆です。工場移転がいろんなところで進められている昨今の日本ですが、工場の跡地の活用がいろんな形で検討されておりまして「よし、ここは俺たちに任せろ!」とばかりにゼネコンをはじめとする土建屋さんたちがはりきってこのお話に参入してて工場海外移転で大儲けしてるのは土建屋さんなんだそうです。あのお話はあくまでフィクションですので事実と違うからといって指摘しないでね。

あと、本当にどうでもいい話として登場する警察官僚OBが天下りして役員に居座ってるIT関連の会社というのが実在するそうなんですが、私はその会社について知りませんでした(笑 だからそんな会社が実在してもそれは偶然ですんでよろしくお願いします。警察の天下りを監視してるわけではございません。ただ、あちこちからそんな噂話はよく聞くんですけどね。

あと、どうしても作品内の事件の背景について私の住んでる大阪の状況とリンクしてると思ってる人も依然いらっしゃいますが、夜の街をうろうろしてると色々とろくでもないお話を小耳に挟むものでして酔っ払った頭でその与太話を記憶しているわけでそれらをあれこれくっ付けて披露してるにすぎません。だから間違い無く「フィクション」なんですってば。

そんで事件の文化的背景なんですが「サバービアとその住人たち」の排他性、保守性は事実として大阪に存在するソレです。ネットウヨクは明らかに組織的に煽動者がいますがそれに賛同してた連中の多くがこの大阪市郊外の「サバービア」に存在します。高等教育を受けて最終学歴は大卒で家柄も良くちゃんとサラリーマンに就職できる奴等ですね。昨今の執拗なアメリカ叩き(最近になって急に数が増えた)やってるのもこの層ですね。根底にある価値観がネットウヨクと反米厨は全く一緒なんですね。よく観察してください。あれがサバービアの住人たちのそれですわ。

んで、登場人物の内 お坊っちゃんの公一とそのパシリの井口という奴なんですがモデルがおります。10年以上前になりますがこういう奴等とトラブルを起こしたもんでね。性格や台詞や風貌や行動パターンはそいつらからいただいてますが、そこ以外は全く関係ないので「実在の個人・団体・事件等と全く関係ありません」としてます。公一の「みせしめだ」という台詞は実際にモデルの奴がしょっちゅう仕事中に使ってた言葉です。本当に嫌な奴だったんですが別に悪い奴ではありません。ただレイシスト外国人労働者パワハラなんかはやってたし、反省して真人間になって欲しいという願いからああいうキャラとして登場させました。

あと、これも書くの忘れてたな、「勝田ズ・ウェイ」は私fabriceが書き著した作品でありまして、私は「アメリカを愛し、アメリカを信じ、アメリカに永遠の忠誠を誓う」人間ですので作品の中に「アメリカの正義」が絶対の価値観として貫かれております。

勝田くんがお話の最初でハーレーを整備してるシーン、公一が美馬さんと車に乗ってて叩き出されるシーン、車のボンネットも開けたことがない公一の車に勝田くんが乗るのを拒否するシーン等はアメリカの「車の整備もできない男はダメな男」という価値観から来ており、アメリカの女性の間には「車を(整備して)大事にしない男は女も大事にしない、そんな男の車には乗るな」という格言まであったんですね。実はこの価値観はハリウッド映画なんかを見ると結構きっちりと描かれててアメリカ人を理解する上でかなり重要なポイントなんですがこれが「勝田ズ・ウェイ」では舞台は日本なんですが「脳内フィルム・ノワール」ですのでキチンと描いたつもりです。

それと、バイクのブレーキレバーとブレーキペダルが壊れた、というお話の設定なんすけどすぐ交換できます(笑 あれはその後オーナーの勝田くんが片目を負傷してバイクに乗れなくなったのでそのまま放置したという設定ですんで。それとカーハートのカバーオールをお直しして着てるという設定も実際には無茶なのでやってはいけません(笑 袖を細くするくらいならできるんですが身幅を細くするのはデザインが狂ってへんなことなってしまうんで止めましょう。カーハートがアメリカの象徴的衣服と言われてるのは「トリプルステッチ」という三重の縫い目があるからなんですね。(イギリスは必ずシングルステッチ)あれのおかげで肘に革パッチ付けるのも無理。縫い目のとこがボコッと盛り上がってるから。

そんで、公一がコードバンの高級靴履いてるのね、あれは「カッターズ・ウェイ」の悪役JJコードがこの話の興戸親子の元ネタで「JJ Cord」と「cordvan」は語源がどちらも「Cordova」というスペインの地名から由来してるというのから取りました。コードヴァンは本来手入れが大変で輝きがすぐ鈍るのでこまめに手入れするか駅前の商店街にあるような靴専門の修理屋さんに相談してください。

それに興戸社長が勝田くんに彼女のエヴィンちゃんを殺させる展開の時に言う台詞「あのコはお前に相応しくない」というのは知ってる人は知ってるのかな?京都の部落差別に関連してる話で縁談でどっちかが部落出身者だと「あの人はあんたに相応しいお相手やおまへん」と言って親族が破談にさせようとするんですよ。んで、それを拒むと部落の人が男だったらぼこぼこにシバかれて子供の作れない体にされたり、女の人だったらお嫁に行けない体にされたりするらしいんですね。そんで「お前さんそんな体で嫁に行こういうんか?」と言われて耐えがたい屈辱を受けて自殺するケースが21世紀になってもまだ京都には存在すると言われてて、それを告発するような意味もあってああいうお話の展開にいたしました。その話を聞いて「やっぱり京都の人間って土人やなぁ」と思いましたけど、私は京都の呉服問屋の若旦那でもなく、部落出身者でもございませんのでこういう被害には遭うてません。念のため。

ええっと、それと作品中に出てくる「米田村」はもちろん週刊少年ジャンプに昔連載されてた「激!極虎一家」の主人公・虎の故郷で北関東のどこかにある僻地の村の名称からいただきました(笑  ですんであのお話の舞台も大阪や関西のどこかでは無く北関東のどこか、という設定にしております。


最後に、「アメリカ叩きの根底にはアメリカン・ブランドを着込んで健気に働く下流社会の人たちを切り捨てて自分たちだけ助かりたいと願う(元)中流のあさましい根性がある」という私の主張は今の日本の現状を鑑みて間違いございません。

文句のある奴はいつでも勝負してやるので名乗り出てください。



すいません、追記の追記ですが私の脳内映画の次回作は名作(?)「ハーレー・ダウ゛ィッドソン&マルボロマン」にオマージュを捧げた感動の青春群像「台湾ヤマハわかばマン」になる予定です。上映は今年中を目指しておりますのでよろしくお願いします。