台湾ヤマハ&わかばマン 「神も仏も3」

ダークナイトライジング」観てまいりました。「観ない、観ない」と宣言してましたが気になる点があったので、どうしても確認しときたかったんです。
いやぁ、無茶ですね。別の意味で度肝抜かれました。3時間もあるのにケレン味の部分が少なすぎて(それでも普通の映画よりは多い)話がのっぺりしてるしてるし、「バーン」「ドドーン」って感じで絵ヅラで表現するシーンが意外に弱くって「まぁ、そういうことにしといてやるか」っていう観る側にコンセンサスに達する機会を与えないんですよ。
気になる部分ですが、私が「台湾〜」で訴えようとしてる部分のテーマとちょっとだけつながってるように見える部分があるんですね。ややこしいんで語らないですが、偶然だけど今の関西の経済界とリンクしてる現象なんでびっくりしますね。

それはそうと、この映画については「ダークナイト」とか「ジョーカー」とかのキーワードが使われたりとか「おおかみこどもの雨と雪」なんて映画ができたりとか、どう考えても「部落エクスプロイテーション」ともいうべき潮流が起こりそうな予感ですな。それに企業が張り切って協賛してるっていう・・・・、もちろんいい状況なんでしょうけどね。ただ、これがあと10年早く起きてくれていたら失職しなくて済んだ友人がいるんでね。悔しくてならんです。

このお話はフィクションなんで実在の個人・団体・事件等とは一切関係ございません。が、「姫路の研修センター」の部分についてだけは某会社に勤めてて親会社に喧嘩売った時に受けた親会社からの圧力を参考にさせていただきました(笑
なお「おおかみこども〜」の東宝系の映画館に行けばこの親会社の商品が売ってますよ(笑

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さて、台湾が送られた姫路の研修センターとは「研修」とは名ばかりの「強制収容施設」であった。
この会社に一旦正社員として入社したが実は出自がアレな人たちを合法的に辞めさせるために「自分がいかに価値の無い人間で、この会社に相応しくなく自分の存在が会社に対して迷惑をかけているか」を自覚させて自主的に退職させて裁判も起こさせないようにするための教育(というか洗脳)を行うのが目的である。

そんな施設なのでやらされる作業も便所掃除(ブラシを使わず手で)だったり軍隊みたいなトレーニングだったり、意味不明な人権教育の講習受けさせられて原稿用紙50枚くらいのレポート提出だったりであった。
それに加えて台湾は色々と雑用させられたりで1日15時間以上週6日(へたすると日曜も)働き詰めとなった。

その頃、啓子さんはどんな感じだったかというと、アルバイトと正社員の懇親会と称して工場長の息子と見合いさせられていた(もちろん経費は本来アルバイトの人たちのために会社が支給しているレクリエーション費である)この息子というのが親の言うことならなんでも聞くイエスマンであり、親が「この娘さんと結婚せぇ」と言われたらそうする質の男であった。本来見合いしても双方の同意を最終的に必要とするがこの件に関しては強制である。
なのでそんな無茶な話は生来頑固な啓子さんが乗るわけもなく「困るんです、困るんです」と断り続けていたが工場長は何でも自分の思い通りにいかないと気が済まない男だったので「うちの倅の嫁になったら正社員にしてあげる、あなたが台湾という男と付き合ってるのは知ってるがあの男の祖母は沖縄出身で決してあなたに相応しい男ではない。あんな男はうちの正社員にはさせん。あなたも今の生活をいつまでも続けていられると思ってないだろう?」と、自分の役職を乱用して押してきた。それでもなかなかイエスと言わない啓子さんに大阪の本社から人事部長を呼んで来て説得にあたらせる、人事部長は福利厚生の電話帳くらいある冊子を持ってきて啓子さんに見せてこういう「ほら、当社の福利厚生はこんなに充実してますよ、軽井沢に保養施設もあって無料で利用できますし、由布院のホテルもこんなにお安く泊まれるし、当社と専属契約してるホテルもあって年末年始でも確実に予約が取れますよ」
育ちの良いお嬢さんである啓子さんにとってこの「物で釣る、豊かさで釣る」類のお誘いに乗ることは本当に屈辱以外の何物でも無かったが現在の工場での非正規労働者の身分を鑑みるとグッとくるものがあるのは否めなかった。

それでも「考えさせてほしい」と逃げの言葉でその場を去った啓子さんにあきらめのつかない工場長は、終いには年老いた自分の両親まで連れてきて合わせ(両親にはもう婚約が決定したと告げてある)説得にあたらせる始末である。
老夫婦から「う〜ち〜のま〜ご〜をよ〜ろ〜しゅ〜お〜ね〜が〜いし〜ま〜す〜〜」と深々と頭を下げられた啓子さんはとうとうこの話に乗ることを決めたのでした・・・・・。


つづく