ランボー考
ランボーが嫌いだった・・・
といってもコチラのランボーではない
- 作者: アルチュールランボー,Arthur Rimbaud,宇佐美斉
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1996/03/01
- メディア: 文庫
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こっちです
- 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
- 発売日: 2004/06/25
- メディア: DVD
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なんか「明るく楽しくレーガノミックス」な80年代アメリカにおいて、全ての人類の苦悩を背負ってるかのような暗さを漂わせるランボーの性格が理解できなかったのである。
そして何より
この人は一体何と戦っているのだろう?と思わせるくらい、敵の存在が曖昧。
どう考えても
世界を敵に回してるとしか思えない無謀さがあるんだね。
ところが最近この本で(前回の記事の参考に読み返した)面白いことが書いてあったんだ。
ヴィム・ヴェンダース―期待の映像作家シリーズ (キネ旬ムック―フィルムメーカーズ)
- 作者: 青山真治
- 出版社/メーカー: キネマ旬報社
- 発売日: 2000/06
- メディア: ムック
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「ベースボールとは国家に対する個人主義の戦い」なんだそうで。
この言葉でランボーという映画の主題がやっと理解できたような気がしましたよ、ハイ。
要はランボーってのは
個人主義と組織(国家、敵、軍隊、その他)との戦いを描こうとしてたんですね。
肉体美を誇示し、実体験によって得た知識を活かし、組織とみるや、敵軍だろうと味方だろうと手当たり次第に殺しまくっちゃうランボー君。
この設定は意図的に作られたのか?はたまた、単なる偶然の産物として産み落とされたのか定かではないんですが、なんとも奥が深いところがあるもんですな。
たかが馬鹿映画(失礼)とあなどれないですよ。
僕の想像なんですが、多分、ランボーのこういう性質というのは
「兵隊さんは何故罪も無い、恨みもない敵兵を容赦なく殺すのか?」
この(お子様チックな)疑問に対し、映画の脚本家さんが(あるいはスタローン本人が)ランボーをポップコーンをほおばりながら食い入るように見入っているであろうお子様たちに示したかった回答なのではないでしょうか?
「他の兵隊はどうか知らないが、ランボーはランボー以外の何者でもなく、ただ、己の運命を切り開くために戦っている。あくまでも自分自身であることに固執するランボーにとって、いかなる組織も宿命的に敵となる」
こんなところか・・・・
*ちなみに僕はランボーは1,2しか見てません。しかも内容はあまり覚えてません。