残酷列島

観てしまいました。白土三平の「忍者武芸帳」の映画版。


最近はヤフーなんかでも漫画を音声あてて動画として観れるようにしたコンテンツがあったりするんですが、この映画はその先駆けで漫画の画像に音楽や吹替え(佐藤慶等の名優がやってます)をあててアニメのようにした作品です。

そして監督が大島渚です。

アニメというとセル画に何人ものアニメーターさんが絵を描いて仕上げていくため、日本漫画界の巨匠である白土三平の見事なペン(というか筆)タッチがダメになっていくんですね。
だから作品の臨場感を最大限を活かすために考えられた手法なんだと思いますが、流石は世界の大島渚、見終わった後で脳裏によぎるのはディズニー・アニメのように華麗に動くマンガの世界の住人たち。

それにしても最近は「アポカリプト」とか「300」とか想像を絶するような残酷描写やらヴァイオレンスが描かれた映画が話題になっているんですが、

忍者武芸帳」のそれはその二つを足して2乗したくらい凄まじいのです。
どうもねぇ、ネット上で上記2つの映画が話題になった時にいつ白土三平の話題が出るか?と思ってたんですが結局誰も出ませんでしたね。
三平さんの思想がアレだもんだから、みなさんタブー視してるんでしょうが、いくらなんでも日本に生まれて白土三平のマンガを読まないというのはもったいなさ過ぎるというのが僕の素直な気持ちです。


だって全編、殺戮と拷問とカニバリズムの嵐なんだもの。

しかもこのマンガ、今までの時代劇では画期的な手法として

手足や首や胴体がスパスパとちょん切られていくんですよ。

しかもやられる人間の数が数万単位。

と、まぁ、残酷映画としての価値も「食人族」よりはるかに上であろうかと思われる「忍者武芸帳」の魅力は長くなるので次回に続けて書きます。