無法松 TO THE BONE

これが「20世紀FOXネオコン転向記念バージョン」のバニシング・ポイントのリメイク版です。
(正直いまいちでした)

さて、それでは前回の続き

〜〜ムホーマツの回想〜〜

サルバドーレ(以下サル)を引き取ったムホーマツは貧しいながらも仲睦まじく暮らしておりました。サルバドーレを両親と同じように大学に行かしたいと考えたムホーマツは死に物狂いで寝る間も惜しんで働き、その甲斐あって優等生に成長したサルは全米屈指のスコラーシップ大学(学費がタダの大学)に入学することができました。
そして月日は流れ、サルの大学卒業式に出席したムホーマツは衝撃的な事実を知らされます。サルは政治活動で社会に貢献しようと思い、卒業後はある民主党の議員の秘書をすることが決定していたのです。

ガチの共和党支持者で民主党嫌いのムホーマツはそれを聞いて怒り狂いました。サルの行動はムホーマツにとって裏切り以外の何物でもなかったのです。怒った勢いで(基本的にムホーマツはキレやすい単細胞)サルに離縁をつきつけ帰り道中車の中で泣きつづけたのでした。
〜〜回想終わり〜〜


トムじいさんを乗せたムホーマツの08年式ダッジ・チャレンジャーは民主党の大統領候補を救うため突っ走りますが、当然お巡りさんに追いかけられます。瀕死の大統領候補を救うにはトムじいさんの輸血が必要でじいさんが自分の車でしか移動したがらない、というような事情をいちいち警察に説明するのがややこしいので凄まじいカーチェイスが展開されます。(そのうちラジオで彼のことが紹介されて知らない間にムホーマツとトムじいさんはヒーローになってます)

んで、今から十数年後のアメリカは化石燃料の枯渇でガソリンスタンドが現在の3分の1以下に減少。警察の追手をまくのに必死で国道から外れた獣道みたいなところでガス欠で立ち往生してるところになんと!イラク戦争で難民化してアメリカに移民してきた人たちのコミュニティがすぐ近くにあって、しかもそこのリーダーがムホーマツが従軍してた時に仲間のアメリカ兵にレイプされそうになってたところを助けてあげた少女だったのです!!彼女は当時の恩を忘れずラジオでムホーマツのことを聞いて恩返しするためにハイオクガソリンをムホーマツのところに持ってきて快く提供してくれました。

そんなこんなで何とか大統領候補がいる病院にトムじいさんを連れて来たところで再び回想シーンへ


〜〜再び回想〜〜

サルがいなくなって独りぼっちになったムホーマツはトレーラーハウスの中でビールを飲みながらテレビの政見放送を見ています。
テレビからどっかで聞いた名前が聞こえてきます。そう!サルが秘書を勤めている民主党の議員、なんとこんどの大統領選に民主党の候補として出馬していたのです!
テレビの画面でこの大統領候補はこう訴えます。
「私が大統領になったあかつきにはアメリカ中の化石燃料で動く全ての自動車を廃棄させます!!」

「くそったれ!!!」と叫んでビール瓶を投げつけるムホーマツ。彼が後にこの大統領候補を救うことになろうとは。

〜〜回想終わり〜〜



トムじいさんの輸血によって大統領候補は命をとりとめました。しかし、それによってムホーマツはもうダッジを走らせることができなくなるでしょう。車は彼の命でした。でも愛するサルのためならそれもやむを得ないと覚悟を決めたのです。


病院の駐車場から街に出たムホーマツ、静まり返った街、そう、道中の度重なる警察とのチェイスでメンツを失った警察はムホーマツをテロリストに認定。生かして街を出さない気でいたのです。

ビルというビルには狙撃隊が彼に狙いを定め、目抜き通り以外は全て封鎖、そして街の出口付近には道を遮断するブルドーザーが2台と無数の警官隊。

その光景を見たムホーマツは口元にかすかに笑みをたたえてからアクセルを思いっきり踏み込み悠然と道を遮断するブルドーザーに向かって突進していくのでした・・・・・



                            THE END