ダークナイトの真実2

上の動画作った人なんすけど、詳細んところにyoutube史上最長のコメントを書いて「ダークナイト」の素晴らしさを鼓舞しておられます(笑

ま〜ここまできたら宗教だわな。



んで、本題ですが、今回のバットマンもどきの主人公ブルース・ウェインにはですね、一応モデルになった?と思われる人物がおります。
この人、マーク・シャトルワースさんです。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%B9

この人、治安の悪さゴッサム・シティ並に際立つ南アフリカ共和国にあって警備会社カノニカル社を設立、治安の悪化の恩恵で巨万の富を築いて民間人で2番目(おそらく英国国籍の人間でははじめてでは?)宇宙にまで行った「イギリスのハワード・ヒューズ」とも呼ぶべき人なんですね。

この人、アフリカ人というアイデンティティに白人ながらこだわっておられて、ネルソン・マンデラ(アフリカの大作さんとも言うべきカリスマですな)に師事、師匠の「金持ちなら地域社会に貢献して地元の経済が活性化するようつとめんかい」という教示があったのか、単にビル・ゲイツが嫌いだったのかウインドウズに対抗するべく無償で手に入る手軽で豪華な機能満載のOS「ウブントゥ」(フランスの警察施設は全てウインドウズからコレに切り替わります)を開発したり、と月刊アスキー(この雑誌ってちょっとSOKA臭漂ってるから大作→マンデラつながりで南アフリカをプッシュしてるのもあると思います)界隈でも今年は話題になった人なんですわ。(今年で35歳とめちゃ若い)


今回の「ダークナイト」のブルース・ウエインを見てるとどうもこの人の影がちらついたんですが(ということはネルソン・マンデラにあたるのがモーガン・フリーマンw)なにしろこの人警備会社なもんですから「悪いやつらがたくさんいるから儲かる」みたいに見られなくもない。

んで、劇中「は〜ひふ〜へほ〜!」以外でジョーカーが放つ名ゼリフ「ヒーローが存在するために悪役が存在する」というのがですね、このシャトルワースさんに当てはめるととんでもない誹謗中傷になっちゃうんですよ。もちろん映画にそんな意図はないんですけどね。「南アフリカが治安が悪いのはお前さんを世界のセレブに持ち上げるためだ」みたいに言われたらやるせないでしょう。いくら超セレブとはいえ。

どうもこの映画、上映時間が異様に長くって論文みたいに筋道だって「こうである、こうである」とキチキチ理詰めで進む割にこういうとこらへんが曖昧(つまり明確である必要がないところが明確で明確である必要があるところが曖昧)なんですわ。

作った本人は「いや、これは曖昧なんじゃなくて抽象的なんだ」と主張するかもしれないけれど「曖昧」なんですよ、間違いなくね(笑

どういうわけか最近の英語圏とその周辺の人間(ちゃんと物書いてメシ食ってる連中ですよ)というのが「曖昧(ambiguous,というか単にunclear)」という意味で「抽象的(abstract)」という単語を使いたがるんですよ。「抽象的」というと「曖昧」よりなんか賢そうでしょ(笑

でも抽象的ってのは本来は曖昧でなく逆の意味の「具体的」より明確でなければならない状態なんですね。
どうもそういうとこらへんの感覚が極端に鈍った今時のUK感覚が滲み出てしまって全てを台無しにした感がある「ダークナイト」ですが、それについて書き出すと異様に長くなるのに気がついたんでタラタラ書いた文章さっき削除しました(笑 これはまた別の機会に書くとしましょう。

とりあえず、「曖昧」と「抽象的」の区別がつかない現代人の苦悩を象徴したこの映画がある意味2008年を象徴して年が暮れていくのでありました。