差別と偏見とチョッパーと。

え〜、アメリカのバイクのカスタム職人の中でも大物中の大物のジェシー・ジェイムズ(列車強盗はしません)さんなんです。

このおっちゃんは日夜イカツいバイク作りに没頭してて映画業界とは何も関係ないひとながらハリウッドセレブや上のようにキッドロック師匠みたいなミュージシャンなんかとも交流がございますので「グラインドハウス/プラネットテラー」なんて映画にバイクを提供したりもしてるんです。

んで、このジェシー兄貴がホストを勤めるアメリカのサブカルチャー界の一角を担う「チョッパー」の世界をドキュメントしたDVDがでてるんです。

http://www.jbook.co.jp/p/p.aspx/3333427/s/

まぁ、チョッパーという非常に狭い世界とそこに活躍の場を見出した職人たちの歴史を紐解くといういかにも「大人買いが止まらないバブル気分が抜けないアホたれ40代大手正社員向け」の衛星放送ドキュメンタリーの一つ・・・って感じもしないではないですが、そこでカスタムの鬼・ジェシー兄貴の男気が炸裂!!なんとチョッパーの歴史を掘り下げると同時に彼らの自動車業界に対する貢献(つまりテクノロジーを乱用するエンジニアリングギャングではない、という主張だね)や人種差別に苦しんだ黒人のビルダーさんの存在なんかも紹介する、というアメリカの裏歴史をサブカルチャーという側面から検証するという非常に興味深いドキュメンタリーに仕上がっとるんですな。

実はこのDVD、欲しい欲しいと思っておりながらいざ買おうと思ったら予算がなくて未だに買ってませんので観てません。観たら感想書きます。


とまぁ、こんな話をなぜするのかといいますと、結局「人種差別反対!!」みたいなことをよく口にする人間というのがどれだけ色んな人種が混じり合う下町の町工場的な世界を実際に目の当たりにしたことがあるのか、ということなんです。

当然のことながら同じような人種(職業、性別も含む)が集まってるところから出たことがない人間が「人種差別反対」訴えるのは簡単であるけど絵空事であって、火花を散らすような人間関係のフリクションが存在する「下町のバイク屋のおっちゃん界隈」レベルでの人種差別のお話というのが本来の反人種差別の基本なんではないかと思うわけです。

最近はデトロイト界隈が経営的にヤヴァくなってるからといって「これからはトOタがアメ車に取って替わる時代やでぇ!!」みたいなことをネット上でほざく輩がチラホラ出没するようになりました。(「おまえ工作員やろ!!」ってくらい北米トOタに都合のいいことばっか書き連ねるんだよな)んで、デトロイトな会社というのが社員一同ほとんどが北欧系とか東欧系とかの「人種差別大好き人間(と思われがちな人たち)」なもんで人種差別反対をネタに「あんな会社潰れて当然!」みたいな物言いをするという僕が一番見たくなかった 逆差別 を恥も外聞もなく展開する始末。

こういう輩には男気溢れるジェシー兄貴の爪の垢(鉄粉とオイル20%増量:当社比)でも煎じて飲んでいただきたいと思う今日この頃でありますなぁ・・・・。


おまけ

トOタの北米進出を歓迎するくせにアメリカの白バイがどんどんBMWに替わりつつあるのを快く思わないという他者への寛容さが足りない人たちは白バイに日本製のホOダを採用しているテキサス州と地元の名士ブッシュ家をせいぜい死に物狂いで応援するように。