世界最速の金魚

ハイっ「ブルックリン最終出口」のインディアンつながりで「世界最速のインディアン」なんです。

前者は童貞が駆る「遅すぎて大切な人を守れなかったインディアン」で後者は「人生に手遅れは無いことを証明する最速のインディアン」ですね。

ニュージーランドの片田舎に暮らすバイク馬鹿の老人バート・マンローがバイクと自動車の聖地アメリカのユタ州ボンヌビルへと辿り着き世界記録をたたき出すまでのお話なんですな。

イギリスのバイクメーカー トライアンフのラインナップに同名のBonnevilleというバイクがあって、よくボンネビル(Bonneville)っていう人がいるんですが、アメリカは多くの地域がフランス領だったこともありフランス語の地名が多く存在します。で、これらはすべてフランス語の読みになるのでボンヌビルが正解なのですよ、おっとまた話が脱線してしまうな。


んで、主人公を演じるのが「レクター教授」ことアンソニー・ホプキンスでしてこの人ヒトラーからニクソンまで悪党だったらドンと来い!の世界でも屈指の悪役俳優なんですよね。

そんなサー・ホプキンスが黄門様みたいにアメリカを行脚するお話ということで後半にボンヌビルに辿り着いてから出てくる登場人物が 揃いも揃ってみんな悪党ヅラ なんですよ。

ヴァンダミング・アクションに出たら間違いなくヴァンダムの回し蹴り食らってるような連中がこのホプキンスご老公に優しく、気前良く助力を与えてくれるんです。悪党面がそろいもそろってみんな良い人なんですよ。ま、レクター教授と比べたらみんな良い人なのは間違いないけど。

映像も湖が干上がってできた塩田が太陽光を反射した照り返しをしっかり捕らえて晴れた日のスキー場みたいな感じで、色調が非常に明るいんですね。そしてその照り返しを泣く子も黙る悪党面で受け止める登場人物たち。

正直、内容から脱線してこのシュールな映像に魅入ってしまうこと請け合いです。雨降りでせっかくの休日に出かけられないような時にオススメの作品ですな。