オメカ
さて、案の定大して話題にもならなかった(時期が悪い罠)「ブルーノ」ですが、前作のボラット同様元ネタはこの人たちです。
え〜と、この時期のこのバンド「カメオ」にはユダヤ系のゲイのギタリストがおったんだそうです。ブルーノに似てる人がいるかどうか「キャンディ」という曲で確認してください。まぁ、ボラットのモッコリヒゲマッチョ男の件を考えると今回もカメオからいただいたと見て間違いないでしょう。
埋め込み不可だからリンクでどうぞ
さて、このカメオというバンド、もともと活動歴は長いのですが、最大のヒットとなった「ワード・アップ」が出たのは1986年のことでして、この直前まで欧米のヒットチャートはイギリスのニューウエーブ〜ニューロマンティクスといういわゆる カマっぽい(というかゲッペルスっぽい)連中がひしめいておりました。
それがマイコーの逆襲(’84)やらライブエイド(’85)の大失態(要するに彼らはライブやらしたら全然ダメだった)やらで大失脚した86年にニューウエ〜ニューロマを殲滅すべくNYからロンドンへ殴り込みかけたのが彼らカメオだったわけです。
彼らの魅力といいますと、やっぱそれまでのカマっぽい路線に対向するマッチョ!!路線(ちょっと変態チック)なわけでして、「ワード・アップ」はあれよあれよとUKチャートを駆け上がってトップ4に入るヒットとなりました。ぶっちゃけイギリス人もあのニューロマのカマっぽさに辟易してたんだね(笑
こっからはもうアメリカ(民主党寄り)の大逆襲が始まりまして、UKバンドを数多くプロデュースしたナイル・ロジャースをアメリカの黒人たちは「国賊」と見なしファンクを捨ててヒップホップにどっぷりと浸かってしまうし、イギリスが「こいつら要らない」と弾圧したヘヴィメタルがアメリカに渡って大逆襲。チープトリックみたいなアメリカン・パワーポップも息を吹き返して80年代後半からは壮絶なイギリスのミュージックシーンに対するリベンジが開始されるわけなんす。
まぁカメオはその大逆襲の急先鋒として当時を知るみんなの心の中に残ってるわけなんですけどね。
ハイッ!というわけで「80年代をこよなく愛する人たちが決して思い出したくない80年代ヒット(笑」 でした。