うっ生まれる!

「変態村」に続いてファブリス・デュ・ヴェルツ監督が放つ「変態島」今回はイギリス・フランス・ベルギー合作で全編英語です。

んで、今回は監督による解説がDVDについてないんでyoutubeで探しました。

う〜ん、相変わらずホンマモンのオーラが出てますね〜(笑
何故か同じ単語を2回繰り返すとこととか眉毛を淀川長治風に動かすとことか思いっきりオーバーなジェスチャーとか、何かを表現するために手段を選ばない男であることが垣間見えますね〜。


それにしても、こんだけアレコレ思索してアレコレ凝った趣向を思いつく監督なのに相変わらずこだわってるとこ以外はハズしまくってるんすね。

活気があるような、それでいてくたびれてるようなタイの風俗街をめまいが襲ったように描写するところとか、美しい風景とか、話が進むにつれて段々カメラが高いところから撮影するようになって徐々に登場人物が「深淵」へと突き進んでいく様を描写したりとか本当に見事な映像美を作ってくれる半面

ミスは無いハズなのにうまくつながって見えない編集とか(笑

相変わらずの生活感の無さとか、おそらく嫌らしく調べてみたら太陽光の当たる角度がシーンによって違ってたりもするはず


今回はですね、話の内容が結末に遭遇する世界がどんなものかを道中それが成立する過程を目の当たりにして理解するという趣旨なんでチトそこら辺の生活感の感覚が弱いのがネックだったかな?と思います。

「変態村」のラストの衝撃の展開みたいに簡単かつビックリの話ではなくてじんわりじんわりと登場人物の心の中に何かが生まれていく過程を描いてて確かにこれは理解しにくい共感しにくいもんだなぁ・・と思いましたけどね。


さて、この物語が進むにつれて(登場人物の、あるいはそれを見た観客の)心の中に生まれる「何か」を「愛」と呼ぶのか「狂気」と呼ぶのか?それは皆様の解釈にお任せします。どちらにしても「それ」はホンマモンです。