さらっと受賞式

当ブログで09年に管理者fabriceが見た映画に賞をあげたいと思います。

賞はベネチア国際映画祭(獅子)やベルリン国際映画祭(熊)にあやかって優秀な順に金蚤(ノミ)賞、銀蚤賞(笑 とし、その他特別賞等ございます。


金蚤賞
「ハロウィン(ロブ・ゾンビ版)」


個人的に言うことありません。ただのホラーだと思って油断したら本気でエラい目にあった。五つ星中”夜空に浮かぶ星の数だけ”獲得。


銀蚤賞


「変態島」


もう語り尽くして言うことありません。ベルギーが生んだ天才「まるでモノリスに触れて飛躍的進化を遂げたエド・ウッド」ファブリス・デュ・ヴェルツ監督の最新作です。抽象的というのではなくて「カメラのフレーム外でもストーリーが進行してるんだよ」という新機軸もあり(この映画の場合は「映像で表現するため、曖昧になった」というありきたりなものではない)、解釈が分かれるんでとりあえず銀蚤賞。



最優秀アクション映画賞


パブリック・エネミーズ


アクション映画として良し、ロマンスとして良し、社会派ドラマとして良し。感無量でした。
ロマンスとして見た場合、マン監督の偏執的なまでのディテールが絶妙なアクセントになっていてこれまた楽しめるから凄い。
見てびっくりした。アメリカの美徳とは”富めるものから奪い、貧しきものに施すこと”by ジェシー・ジェームズ であるのを再認識させられる一作。


最優秀男優賞


ジョニー・デップ


「かっこよく銀行強盗をキメる」というおよそ非現実的な役回りをまるで「爺が縁側で番茶すする」みたいにごくごく当たり前の出来事であるかのように演じるジョニーの演技力に脱帽。


最優秀女優賞&芦屋雁之助特別賞&最優秀おっぱい賞


エマニュエル・べアール


おにぎりの食べっぷりと絵で人を感動させる役という点が往年の雁之助師匠ばりでした。


最優秀ドキュンメンタリー賞


「沈黙を破る」


よくぞ作った。以上。


最優秀製作国賞


ベルギー&南アフリカ


「変態島」のベルギーと「2012」(未見だが「ドゥームスデイ」も)の南アフリカが甲乙つけがたく双方がダブルで受賞となりました。どちらのお国も邪教の匂いがしてきます。マクンバ!


最優秀スポンサー企業賞


フォルクスワーゲン


「2012」「ドゥームスデイ」でベントレーが出てきたり南アフリカが出資したりブラジルが出てきたりすることからおわかりのことかと存じますが両作品のスポンサーはVWだす。現在は野党ですがリベラルなドイツ社会民主党のスポンサーでもあります。




さて、こっからはボロクソにけなす側になりますよ。


最低映画賞


08年から09年にかけて製作されたナチスが出てくる映画全部(イギリス他が製作の「ワルキューレ」除く)


あのなぁ、「ヒトラーの贋札」とかそんな映画シネコンで上映して誰が見るねん?「ナチス=悪い、ユダヤ=犠牲者」の図式を世間にアピールしたと思ったらイスラエルのガザ侵攻やろ?映画をプロパガンダに使うなっちゅうの。

これらの作品ほとんどがドイツ製作(「イングロ」含む)というところに注目していただきたい。「共和党イスラエルだぁ〜いしゅき♪」のキリスト教民主主義同盟が政権取ったらこんなんなっちゃいましたって感じですわ。
ナチスがいくら悪いからといって「政治犯はその場で射殺(どんな場合でも正当防衛)」する国や「罪もない市民に爆撃するわ略奪し放題だわ」の国がイイモンになったりせんっちゅうに。


最低コメディ映画賞


「ブルーノ」「レリギュラス」とかその辺


あんなぁ、人様の悪口言うのんは世界共通の常識として「笑い」とちゃうねん。まして、プロとして金もらってやってるんやからもうちょっと民度いうもんを考えてもらわな。一応最低ではあるけれど「コメディ」の範疇に入れてやっとるんもお情けやからな。


最低監督賞


ウリ・エーデル


この人が全て悪いわけやないけども、「バーダー・マインホフ」は見る気がせん。
「正義のために行動したけど暴力に訴えてたら人々からドン引きされた」っていうテロとかセクト批判は「パブリック・エネミーズ」で見事に覆されてるわけやしね。”イケてる若者たちのスタイリッシュなピカレスク・ロマン超大作”みたいなのにすべきです、はい。



以上のような結果となりました。見たいけど見れなかった作品もありますので内容についてアレコレ言えない部分もありますが、言いたいことだけは言っておこう、ということで。


おまけ

これは面白そうですね。