知ってる?カフカ
- 作者: フランツ・カフカ,Franz Kafka,前田敬作
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1971/05/04
- メディア: 文庫
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え〜、この人は20世紀の文学史上最も有名で偉大と言ってもいいかもしれません。チェコの文豪フランツ・カフカです。
というわけで、今回は格調高く(笑 この作家が映画界(主にハリウッドの)に及ぼした影響を検証していきたいと思います。
それ以前にこの作家、WW2以後のアメリカの文学に多大な影響を及ぼしてるのは有名ですね。ヘミングウェイやフィッツジェラルドなんぞはこの人に比べたら小物で影響力も弱いです、ハイ。
さて、一発目
はい、トム・クルーズの人気シリーズ第一作目「ミッション・インポッシブル」の冒頭のシーンね。
主人公のイーサン・ハントが罠にはめられてしまう過程の「わかるかよ、そんなの!」っていうトリックはもろカフカの小説に出てくるヤツでしたよ。舞台もカフカの故郷チェコのプラハだったし。
「バットマン」の1作目でジョーカーが後半で手下を引き連れて(確か風船の人形みたいなのをぶら下げてた)街を練り歩くところね、あれカフカの「アメリカ」という小説に出てくるアメリカに一度も行ったことのない作者が想像で書いた選挙運動の様子によく似てたんですね。この作品自体が50年代のビートニクの影響をもろに受けてるってのはよく言われてたんですがそのビートニクに影響を与えたのがカフカなのですよ。
これね、「ハリウッド映画って爆発ばっかりで嫌ねぇ」という悪評へのスピルバーグの真摯な回答「ミュンヘン」です。
フランスの裏社会のボスんところに行くと子供たちがわらわらやってきて囲まれるシーンは「審判」に出てきます。
そしてやっぱりとどめはコレでしょう
よくジョージ・オーウェル(僕は小学6年以来英文学の範疇に入るものは読むのをやめている。認めているのはパトリシア・ハイスミスやジム・トンプソンのように英語圏以外の国で認められた作品のみ。だからオーウェルとか言われても何のことだかさっぱりわかんない)を元に・・・・。とか言われるんですが本当はカフカなのよね、この作品は。妄想的なところとか19世紀的官僚主義が横行してるとことかがおそらくオーウェルさんとは違うはずですわ。
その他、デヴィッド・リンチの作品全部とか仮面ライダーとか(笑 最近では「変態島」まで、ミステリアスで妄想と現実がごっちゃになったような世界観が映画に出てきたらほぼルーツはカフカと言っていいでしょう。まぁ、それが呪縛となって人間の内面を描く手法がステロタイプになってしまったといえば確かにそういう側面はあると思いますが。
こうして見ると本当にカフカという作家は作品の存在自体以外にも象徴的なシーンをたくさん作って映像作家のイマジネーションを掻き立てているもんですねぇ。
さて、次回はアルチュール・ランボーがスタローンの人生観に与えた影響について語ってみようと思います(嘘