女の子向け

見てきたっす「パラノーマル・アクティヴィティ」

スピルバーグ監督が「完璧な作品、リメイクの必要なし」とリメイク権を手に入れて製作を諦めたというエピソードがあるそうですが、賞賛と皮肉を織り交ぜて他人の映画を批評させたら天下一品のスピルバーグの批評は今回も冴えてます。

だって、この作品、いわゆる「モキュメンタリー」っていうリアリティ重視の手法を使いながら過剰なまでの物語的演出の多様でものすごくスムーズでわかりやすいストーリー展開になってるんだもの。これ以上演出したらやりすぎになっちゃうんだね。

んで、僕個人的な意見なんですが、この映画の脚本書いたのって多分女性*1だと思うんですよ。男のダメなところを客観的に描いてあるのもあるんですが、

全編通して伏線張りまくり

の演出は僕の知る限りでは女性の脚本家がよくやるんですよ。日本では那須真知子さんとかね。
必ず次の展開に行く前にそれとなくそのことを示す伏線が張られてるんですよ。本当にやりすぎ!ってくらい。(もちろん、それを踏まえた上でのカウンター的展開もありましたけど)ビックリの展開の時には必ず前の段階でそれを示す伏線があって、そのおかげでストーリー展開はスムーズで無理がない感じになってるんですね。そのおかげでドキュメンタリー的リアリティが薄れてるんですけど。

そんなわけでシルクのようなスムーズさで進むストーリー展開のおかげで予期せぬ「ドドーン!」みたいなので脅かす演出も活きてくるという「いやぁ、うまいことできてる映画だなぁ」と思いました。


んで、「脚本は女性が書いたの?」という疑問の解答なのか、映画終わったあと女性客の反応が滅法よくて逆に男性客には首を傾げてる人もいましたね。正直僕が観た時間帯も悪かったのか動員数の出足はあまりよくないように見えた作品ですが、今後口コミなどで脅威の大ブレイクの予感もしてきました。

しかし、2本の足でのっしのっしと階段登ってくる幽霊ってのが日本人としてはどうしても可笑しく見えてしまうなぁ(西洋では幽霊は足ついてます)

*1:調べてみたらスタッフは監督とその恋人と友人だけということなので3人でストーリーを練ったのかも