台湾ヤマハ&わかばマン 「fast and furious」

前回が中途半端なので書き足しました。ご確認くださいね。
今回は上のような「爆走ロック」を全開にかけてお楽しみください。

すいません、諸事情と本人の精神状態の悪化により続行が不可能となっておりましたがどうにか再開いたします。正直まだまともな文章書ける状態にありません。

このお話はフィクションであり、登場する個人・団体・商品名等はすべて実在のそれとは関係ございません。登場するBMWはバイク自体は大好きなんだけどBMWジャパンという会社が本当に大嫌いなのでステマしてるわけでは決してございません。前作「勝田ズ・ウェイ」でハーレーを登場させたのにハーレー・ジャパンがネジ1本すらくれなかったので(笑 スルーしてしまっただけでございます。

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台湾とわかば、そして8人の猿回し衣装風の出で立ちのバイク軍団(本当は「サイコマニアックス」というチーム名)の前に現れた謎の女「ドゥ(本名:通)」は銃を手にした男たちを前にして臆することなく、バイクに乗ったままハンドルに肘を付き手の甲を顎にそえて不二家のペコちゃんよろしくほっぺを釣り上げて目をくりくりさせて喋り出す。

台湾とわかばの前に横一列にバイクを並べたサイコマニアックス(真ん中にボスがいる)の真横から右端の一台にドゥのバイクが突っ込んできた状態である。彼らにとって真横は死角になっていたわけだ。

ドゥ「なんや困ってるみたいやな?あんたら。助けたろか?」

猿回しボス「お前、俺たちの前に現れたらどういうことになるのかわかってるのか?」

ドゥ「アタシがどうなるか気にするよりあんたらのお仲間がどうなるか心配したら?」

と言ってにこやかにバイクに踏みつけられた状態の仲間の方に顎を向ける。踏みつけられてうなっている。かなりの重傷のようだ。

ドゥ「このバイク(BMW R1150GS)なぁ、アタシの趣味で2000ccまでボアアップしてて(実際には無理です)パワーがありすぎるからフレームやらアンダーガードやらを補強せなアカンかって正味300kgくらいあんねん。今は前輪だけが乗ってる状態やけど後輪乗ったらこのお仲間の頭がどないなるかわかるやろ?あんたら、仲間を助けたかったらこの2人(台湾とわかば)が逃げるまで動いたらアカンで」

と言って台湾とわかばの方を向いて顎で「今の内に逃げろ」と指図する。2人は慌てて道路と反対側の雑木林の方に逃げようとするがその時、わかばが思い出したかのように引き返した。

台湾「な、何やどないしたんや?」

わかば「カウボーイハット忘れた」(横転したリムジンに引き返して車の中からハットを取り出してかぶる)

台湾「お前、そんなのんきな・・・・」

わかば「うるさい!歌手デビューして4ヶ月!これが俺の命や!」

台湾「命ってイロモノ演歌歌手の衣装やないか・・・」(と、つぶやきながら合流して一緒に逃げる)

猿回しボス「さて、2人は逃したぞ、そろそろ仲間を解放してくれないか?そんな奴でも一応仲間なんでな」
と、口では言っているが、周りの仲間に目で合図してバイクの停車位置をこっそりズラし、発射の合図とともに一斉にドゥに発砲できるように指示している。なので仲間たちは前へ後ろへと位置をずらしている。その間ボスはドゥの気をそらすために話を続けた。

猿回しボス「しかし、アンタ・・・、そんな小さな体でよくそんな大きなバイクに乗れるな?」

実際、小さな子供がしがみつくように乗っているように見える

ドゥ「大きな体してる人が大きいバイク乗ったってオモロないやん?重た〜て持て余すくらいのバイクを上手に扱うのがオモロいんや」

猿回しボス「ほ、ほう。しかし今のアンタは本当に危険な状況なんだぜ?あんたに賞金がかかってるのは知ってるか?いろんな連中がアンタを狙って血眼になってるんだぜ」

ドゥ「へぇ?アタシの賞金って、どれくらいなん?」

猿回しボス「あの世に逝ってからそいつ(バイクで踏まれてる仲間)に聞きな!!」

と言って左手で全員に合図を送り自分も右手で銃を向けて総勢7人がドゥ目がけて一斉に射撃を始めた・・・・と同時にドゥの乗っているバイクはアクセルを思いっきり開けてほぼ垂直にウイリーしていた。そして前に進んで踏みつけられていた奴の頭を後輪で踏み潰した(1名死亡)ウイリーしたバイクの下腹には先ほど説明があったようにアンダーガードという鉄板が付けられており、このバイクの場合は特注で分厚い防弾合金が横に突き出たエンジンから前輪、後輪のギリギリまでを被っていたので発射された弾丸は全て跳ね返されてしまった。乗っているドゥは座席の後ろのパニアケースに片足を乗せて完全にバイクに体を隠している。

そしてウイリーのまま前進し、一番前で発砲していた男の顔面に前輪を叩きつけた。このウイリーで前輪での顔面キックを喰らった状態で直立してしまった男は後ろからの仲間の発砲を背中にもろに受けて絶命(2人死亡)死体が倒れこむ前にバイクの後ろに隠れていたドゥは左足を出して死んだ男の右手を蹴り上げ宙に浮いた銃を掴み、他の猿回し軍団に発砲。運悪く一人の頭に弾が直撃して(3人死亡)残りの5人はあわててバイクのアクセルを開けてその場から逃げ出した。

その後、2人目の死体とバイクを踏みつけてドゥのバイクは走りだし、威嚇のために弾切れになるまで5人に向けて発砲した後銃を投げ捨てた。そして、台湾とわかばの方へ走りこう言った。

ドゥ「あんたら!早よお乗り!!」

一瞬とまどった2人だが躊躇の暇は無いのでまずは台湾がドゥの後ろに、その後ろに無理やりわかばが乗っかっると再び豪快にウイリーしながら発進した。

そんな3人に猿回し軍団は発砲してみるが、ドゥはアクセルを捻りながら前輪ブレーキをかけてホイールスピンをしてみたり、後輪ブレーキをかけてドリフトしたりと到底オフロードとは思えないエクストリームな技を見せて相手の予測を裏切るような走りをするためなかなか当たらない。猿回し軍団が射殺できる最後のチャンスは雑木林の中の小道を通り抜けるところである。ここに入る瞬間だけは走行ルートが誰でも予測がつく。雑木林は木の高さこそそれほどでも無いが、びっしり生えていて間隔が狭く通り抜けは不可能である。この小道以外に通り抜けは不可能だ。ただ、遠くから見てもこの小道が右に反れているのがわかるので射殺のチャンスはこの小道に入る一瞬だけとなる。
使うのが拳銃だけなので頼りないが、5人の猿回し軍団はこの小道の一点に照準を合わせバイクがそこに来るのを待った・・・。

しかし、なぜかドゥのバイクは小道から大きく離れた雑木林の右側に全速前進して行った。そして、雑木林の手前に積み上げられていた材木をジャンプ台にして雑木林の中にジャンプして飛び込んでいってしまった。

普通ならジャンプするのはいいが3人も乗って着地するのはバイクでは不可能である。しかし、雑木林の中に飛び込んで枝をクッション代わりにへし折りながら着地したのでダメージはほとんど無く、着地した先には小道があった。

相手に先読みされて射殺のチャンスを逃してしまった猿回し軍団は銃をしまい、急いで3人を追いかけるべく小道に向かってバイクで突っ走った。


つづく

バイクは正しく乗りましょう