台湾ヤマハ&わかばマン 「 niceday to be fast and furious 」

すいません、進行遅くて。真面目に書きますのでよろしくね。
でも、お話はまだ中盤はじめくらいなんです。

このお話はフィクションであり、登場する個人・団体・事件等は実在しませんねん。


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さて、3人が橋を渡り終えて向かった隣の山の林道は以前に増して狭くなっており、スピードを出せない状態であった。頻繁に曲がりくねっているので追っ手に発砲のチャンスを与えないもののスピードが出せない結果距離が縮まってきた。その時・・。


わかば「おい、前の道、無くなってんで」

台湾「ほんまや、崖崩れで完全になくなってるわ」

と、二人が指差した曲がりくねった道の先の道は完全に土砂崩れで流されてなくなっていた。その上ちょうどカーブの手前に位置してるのでジャンプで越えようとしたら確実に谷に落ちる。

ドゥ「ええい、しゃあないな。おい!ゴリラ!あんたアタシが合図したら後ろのノッポ思いっきり投げぇな!」

わかば「え!?」

台湾「誰がゴリラじゃ!こんなハンサムなゴリラおらんちゅうねん!!」

ドゥ「ええから、言われたとおりにし」

というと、ドゥは問題の道がなくなってる地点の手前で前輪ブレーキ(ハンドル右側のレバー)を思いっきり握った。車体は前につんのめって後輪が浮き始めるその瞬間ドゥが台湾に「今や!」と叫んで合図した。台湾はわかばの胸ぐらをつかんで思い切り空めがけて投げると見事にわかばの巨体は後輪が浮く力と相まって宙に浮き、ブレーキで減速した車体の上を前へ通過、ちょうどバイクのヘッドライトの前部分のオフ車特有の泥除けフェンダーの名残りでくちばしのように出っ張ってる部分に着地した。なお、この部分、実際にはかなり脆い作りになってるが、ドゥさん専用にカスタムされたこのRG1150GSに限っては至る所に剛性強化とウイリー防止のための補強がされてるのでわかばの巨体が乗ってもびくともしない作りになっていた。

さて、くちばしの上にわかばを乗っけた状態で走る3人のバイクに追っ手2台も追いついて減速し銃の照準を合わせようとしたその時、3人のバイクはリアブレーキをかけて右側(山側)に車体をそらしたかと思うと山の木々の間を一直線に駆け上がって行った。山の傾斜はおよそ60度という急な斜面だがモウマンタイで駆け上がる。
それに続いて、追跡を諦めず追っ手の2台も意を決して後を駆け上がっていった・・・。


つづく