台湾ヤマハ&わかばマン 「 the last of fast and furious 」

え〜、サボリ癖がついて頓挫したこのお話も発表から早1年。お話の中の時間軸2013年5月も半分越えました。
何しろ頭ん中で考えてた種々の悪党たちの陰謀が全てリアルで実現しそうになってるんですよ。
TPPしかり、水道事業民営化しかり、大阪デストロイ構想(都市機能の福岡への移行)しかり、「意識高い系」の韓国勢力の陰謀しかり(日韓トンネル等な)あと実現してないのは日本版FEMAキャンプ構想くらいか。

この状況では予言の書としてのこのお話の価値が揺らいだもんで書くのをためらってたんですがとりあえず最後まで書かないと死にきれん・・・。

それではまいります。このお話はフィクションであり、登場する個人・団体・事件等は実在しませんねん。

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その昔「ワイルド7」というマンガでBMWに2ケツで乗った主人公と追手のBSA(今は亡きイギリスのバイクメーカー)が上の動画のようなヒルクライムで対決する話が載っていた。
オフロードでしかも登りのレースでは車体の重心(一番重い部分)が低いBMWやハーレーがグリップも安定して圧倒的有利である。(故にヒルクライムでは日本車は圧倒的に不利)この原理を利用してマンガではBMWの圧勝に終わっていた。

しかしだ、同じドイツ製とイギリス製のバイクでも時代は変わり、10年落ちのBMWと最新式のトライアンプのタイガーエクスプローラーではスペック的に後者の方が有利だったりするのだ。何しろサスペンションの機能が違いすぎる(ですよね?)サスがしっかりしてると地面へのグリップが増して走りは格段に安定する。

この状況でドゥと台湾、わかばが乗ってるBMWは2台のトラにヒルクライム勝負を挑んでるのである。わかばを前輪真上の泥除けの上に座らせたのも登りでは前に重心がいけばいくほど有利だからだ。
というわけなので木々の間を頂上に向かって全速力で突っ走るBMWとトラ2台はさながら鯉の滝登りの状態である。あれと違って跳ね上がったら最後だが。

わかば「う、うわ〜〜〜!!」(と言って体を上にあげようとする)

ドゥ「こら〜〜、体をもっと下げんかい!!」(と言ってわかばの頭を前に押す)

押されたわかばは辛うじてクチバシの端をつかんで転落を回避したが目の前で前輪が回ってる状態でガタゴトと揺れる車体にしがみついている。ドゥと台湾もほとんど車体に張り付くように立ち上がって身を寄せている。

さて、最新鋭のスペックでそれを追いかける追手の2台だが、やはり運転技術が最後にはものを言うのかデカい岩の真上を登ろうとした1台が前輪跳ね上がってコケてしまった。
運転してたピチピチ革ジャンの猿回し野郎は斜面を転がって大木の根元にぶち当たる。その時、大木にからまっているつるに体を縛られた状態になり身動きがとれない。そこへ転落の際大木の枝と無数のつるに引っかかっていた彼のバイクが重さでじわじわと頭上に落ちてくる。ハンドル右のアクセルにつるが引っかかっており、これが落ちてくる際にアクセルを回す動作を行ってしまっている。つまりバイクの後輪は回りっぱなしの状態である。
この状態でじわじわ頭上に下降してくるバイクから身動きとれないこの男はかわすことができない。つるが体に巻きついているが革ジャン革パンを脱げばどうにか脱出は可能なんだけれど、こやつは「革ジャンはピチピチで着るのがスタイリッシュ」と言って周囲の意見を聞かずに2サイズ下のサイズの革ジャン革パンばっかり着てたので容易には着脱できないのである。
そんなわけでエドガー・アラン・ポーの「穴と振り子」みたいな状態に数分間さらされたこの男は結局バイクのエンジンがアクセルにかかったつるが切れて停止するまでに頭部を後輪に削られた。自己主張のスタイリッシュな革ジャン革パンだけ残して顔を消失してしまったのである。
(7人死亡残り1人)
さて、3人が乗ったBMWはとうとう頂上の小さな原っぱに到着した。崖を登り切ってジャンプで原っぱに着地したバイクは3人をふるい落とすように揺れて3人はバイクから思いっきり投げ出された。

さて、もう一人、最後に残った追っ手の男こそ、台湾に「その革ジャン、イギリス製やのうてフランス製やぞ」と指摘された猿回し軍団(本当はサイコマニアックスという名前です)のボスである。体は小柄ながら修羅場をくぐり抜けてきた猛者であり、運転技術も卓越したこの男のことなのでどうにか60度の木々の間の絶壁を登りきることができた。

果たして、そんな優秀な彼を頂上で待ち構えていたものとは、強靭な肉体を持つ台湾のアックスボンバーであった・・・・・・・。

つづく