台湾ヤマハ&わかばマン 「 the last of fast and furious 」

え〜、サボリ癖がついて頓挫したこのお話も発表から早1年。お話の中の時間軸2013年5月も半分越えました。
何しろ頭ん中で考えてた種々の悪党たちの陰謀が全てリアルで実現しそうになってるんですよ。
TPPしかり、水道事業民営化しかり、大阪デストロイ構想(都市機能の福岡への移行)しかり、「意識高い系」の韓国勢力の陰謀しかり(日韓トンネル等な)あと実現してないのは日本版FEMAキャンプ構想くらいか。

この状況では予言の書としてのこのお話の価値が揺らいだもんで書くのをためらってたんですがとりあえず最後まで書かないと死にきれん・・・。

それではまいります。このお話はフィクションであり、登場する個人・団体・事件等は実在しませんねん。

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その昔「ワイルド7」というマンガでBMWに2ケツで乗った主人公と追手のBSA(今は亡きイギリスのバイクメーカー)が上の動画のようなヒルクライムで対決する話が載っていた。
オフロードでしかも登りのレースでは車体の重心(一番重い部分)が低いBMWやハーレーがグリップも安定して圧倒的有利である。(故にヒルクライムでは日本車は圧倒的に不利)この原理を利用してマンガではBMWの圧勝に終わっていた。

しかしだ、同じドイツ製とイギリス製のバイクでも時代は変わり、10年落ちのBMWと最新式のトライアンプのタイガーエクスプローラーではスペック的に後者の方が有利だったりするのだ。何しろサスペンションの機能が違いすぎる(ですよね?)サスがしっかりしてると地面へのグリップが増して走りは格段に安定する。

この状況でドゥと台湾、わかばが乗ってるBMWは2台のトラにヒルクライム勝負を挑んでるのである。わかばを前輪真上の泥除けの上に座らせたのも登りでは前に重心がいけばいくほど有利だからだ。
というわけなので木々の間を頂上に向かって全速力で突っ走るBMWとトラ2台はさながら鯉の滝登りの状態である。あれと違って跳ね上がったら最後だが。

わかば「う、うわ〜〜〜!!」(と言って体を上にあげようとする)

ドゥ「こら〜〜、体をもっと下げんかい!!」(と言ってわかばの頭を前に押す)

押されたわかばは辛うじてクチバシの端をつかんで転落を回避したが目の前で前輪が回ってる状態でガタゴトと揺れる車体にしがみついている。ドゥと台湾もほとんど車体に張り付くように立ち上がって身を寄せている。

さて、最新鋭のスペックでそれを追いかける追手の2台だが、やはり運転技術が最後にはものを言うのかデカい岩の真上を登ろうとした1台が前輪跳ね上がってコケてしまった。
運転してたピチピチ革ジャンの猿回し野郎は斜面を転がって大木の根元にぶち当たる。その時、大木にからまっているつるに体を縛られた状態になり身動きがとれない。そこへ転落の際大木の枝と無数のつるに引っかかっていた彼のバイクが重さでじわじわと頭上に落ちてくる。ハンドル右のアクセルにつるが引っかかっており、これが落ちてくる際にアクセルを回す動作を行ってしまっている。つまりバイクの後輪は回りっぱなしの状態である。
この状態でじわじわ頭上に下降してくるバイクから身動きとれないこの男はかわすことができない。つるが体に巻きついているが革ジャン革パンを脱げばどうにか脱出は可能なんだけれど、こやつは「革ジャンはピチピチで着るのがスタイリッシュ」と言って周囲の意見を聞かずに2サイズ下のサイズの革ジャン革パンばっかり着てたので容易には着脱できないのである。
そんなわけでエドガー・アラン・ポーの「穴と振り子」みたいな状態に数分間さらされたこの男は結局バイクのエンジンがアクセルにかかったつるが切れて停止するまでに頭部を後輪に削られた。自己主張のスタイリッシュな革ジャン革パンだけ残して顔を消失してしまったのである。
(7人死亡残り1人)
さて、3人が乗ったBMWはとうとう頂上の小さな原っぱに到着した。崖を登り切ってジャンプで原っぱに着地したバイクは3人をふるい落とすように揺れて3人はバイクから思いっきり投げ出された。

さて、もう一人、最後に残った追っ手の男こそ、台湾に「その革ジャン、イギリス製やのうてフランス製やぞ」と指摘された猿回し軍団(本当はサイコマニアックスという名前です)のボスである。体は小柄ながら修羅場をくぐり抜けてきた猛者であり、運転技術も卓越したこの男のことなのでどうにか60度の木々の間の絶壁を登りきることができた。

果たして、そんな優秀な彼を頂上で待ち構えていたものとは、強靭な肉体を持つ台湾のアックスボンバーであった・・・・・・・。

つづく

台湾ヤマハ&わかばマン 「 niceday to be fast and furious 」

すいません、進行遅くて。真面目に書きますのでよろしくね。
でも、お話はまだ中盤はじめくらいなんです。

このお話はフィクションであり、登場する個人・団体・事件等は実在しませんねん。


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さて、3人が橋を渡り終えて向かった隣の山の林道は以前に増して狭くなっており、スピードを出せない状態であった。頻繁に曲がりくねっているので追っ手に発砲のチャンスを与えないもののスピードが出せない結果距離が縮まってきた。その時・・。


わかば「おい、前の道、無くなってんで」

台湾「ほんまや、崖崩れで完全になくなってるわ」

と、二人が指差した曲がりくねった道の先の道は完全に土砂崩れで流されてなくなっていた。その上ちょうどカーブの手前に位置してるのでジャンプで越えようとしたら確実に谷に落ちる。

ドゥ「ええい、しゃあないな。おい!ゴリラ!あんたアタシが合図したら後ろのノッポ思いっきり投げぇな!」

わかば「え!?」

台湾「誰がゴリラじゃ!こんなハンサムなゴリラおらんちゅうねん!!」

ドゥ「ええから、言われたとおりにし」

というと、ドゥは問題の道がなくなってる地点の手前で前輪ブレーキ(ハンドル右側のレバー)を思いっきり握った。車体は前につんのめって後輪が浮き始めるその瞬間ドゥが台湾に「今や!」と叫んで合図した。台湾はわかばの胸ぐらをつかんで思い切り空めがけて投げると見事にわかばの巨体は後輪が浮く力と相まって宙に浮き、ブレーキで減速した車体の上を前へ通過、ちょうどバイクのヘッドライトの前部分のオフ車特有の泥除けフェンダーの名残りでくちばしのように出っ張ってる部分に着地した。なお、この部分、実際にはかなり脆い作りになってるが、ドゥさん専用にカスタムされたこのRG1150GSに限っては至る所に剛性強化とウイリー防止のための補強がされてるのでわかばの巨体が乗ってもびくともしない作りになっていた。

さて、くちばしの上にわかばを乗っけた状態で走る3人のバイクに追っ手2台も追いついて減速し銃の照準を合わせようとしたその時、3人のバイクはリアブレーキをかけて右側(山側)に車体をそらしたかと思うと山の木々の間を一直線に駆け上がって行った。山の傾斜はおよそ60度という急な斜面だがモウマンタイで駆け上がる。
それに続いて、追跡を諦めず追っ手の2台も意を決して後を駆け上がっていった・・・。


つづく 

台湾ヤマハ&わかばマン 「 fast and furious with the vengence」

引き続き「爆走ロック」を(←くどい)

くれぐれも林道を平均80キロで爆走とかやめてくださいね。

このお話はフィクションであり、実在の人物・団体・事件等とは一切関係ございません。


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残り三台になった猿回し軍団だが、ドゥと台湾、わかばの乗るR1150GSは三人で1台に乗ってる状態であり、猿回し軍団も生き残るだけのことはある猛者揃いだけとなったのでその差を縮めてきていた。

そこでドゥは自殺行為とも言えるが、分岐点で山の頂上に続くジグザグの道を選んだ。このジグザグ道を通って一気に山まで登っていくわけだがカーブがモナコGPのヘアピンカーブみたいになってる。これを例のドリフト走行を使って恐ろしい早さで駆け上がっていく。さすがの高性能を誇るトライアンプのタイガー・エクスプローラー3台もこれには離される。

台湾「こ、こらオバハン!!ふざけんな!どこが80キロじゃ!!さっきカーブでゆうに120キロ出てたやないか!!」

ドゥ「80キロより下は出さんいうことや。あいつらに捕まりたいんか?」

台湾「そんなん言うても今俺ら頂上に向かってるやないか!登りきったら逃げ場無いんと違うんか?」

ドゥ「登りきったら降りたらしまいやないの?」

台湾「そ、そんな!考えが単純すぎへんか?」

というわけで山を登り切って今度は下り→隣の山へ移動のコースを辿るが下り坂が木々に囲まれた一直線に続いている道が300mくらいあり、そこから少し登りになったところに山と山の間の谷間にかかった小さな橋がかかっており、そこを越えると隣の山に向かえるようになっている。


ドゥ「風はどっち側から吹いとる?右か左か?」

わかば「俺らの方角やったら左後方から吹きつけてるな」

ドゥ「よっしゃ!」


と言うとドゥたちの乗ったR1150GSは全速力で下り坂を駆け下りた。速度を落とすと一直線の道なので後ろから発砲のチャンスを与えてしまう。
そして、橋の手前の登り坂になってる部分になった時車体を橋より左側に振った。この状態では橋の手前で上り坂が終わったところで車体はジャンプして橋の左側から谷に落っこちてしまう。

台湾「ちょ!お、お姉様?何を!?」

ドゥ「ジャンプやがな、さっきもやったやろ?」

台湾「い、いや、方向が谷底にっ、あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」


台湾の「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」と同時に上り坂を終えて車体は宙に浮き橋の左側方向にジャンプした。(現在速度は200km/h)

ところがである。今までは木々に遮られていたため、山間部の強烈な風にみまわれずに済んでいたが谷間の橋の上ともなると強烈な横風が来る。それに煽られて橋の左側を飛んでいた車体は左から右にずれて橋の左側の手すりの上に着地。すぐにハンドルを右に切って再度橋の上に着地した。3人乗ってのジャンプは着地の際の衝撃で乗員を跳ね飛ばしてしまうので手すりを利用して2段階での着地でそれを回避したわけだ。

そして、後ろを追いかけていた猿回し軍団だが、トップを走っていた一人が同様に橋の手前の中央付近でジャンプして横風に煽られて車体が右に移動、右の手すりの上に着地するも体勢を崩して谷に落ちて死亡した・・・・・・・・。(6人死亡、残り2人)


つづく

台湾ヤマハ&わかばマン 「too fast to furious」

引き続き「爆走ロック」をがんがんかけながらお楽しみください。

というわけで登場するバイクの紹介です。敵役が乗ってるバイクはオーバースペックと言われることも多いイギリス製高性能バイクのトライアンプのバイクです。動画のタイガー・エクスプローラー以外にもいろんなバイクが登場してます。(めんどくさいからいちいち書かないのです)

なお、このお話はフィクションであり、登場する個人・団体・事件等はすべて架空のものです。

また、このお話にはルールがあり、「萌え」とかそういう色気を徹底的に排してますんでメインキャラの女性はみんな 閉経間際のおばはんです。(だから若くて美人のみすずちゃんは本編には直接登場しないのです。啓子さんは外見上、若いけど小太り老け顔で色気が無くおっぱいでかいだけが取り柄の人という設定です。)

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さて、前回書き忘れた久々の登場となったドゥこと通嬢(閉経まであと5年)のお召し物について説明しておこう。
FOXレーシングのグラブにPUMAのモトクロブーツ、スキニーデニムのパンツに一体どこで売ってるのかターコイズブルーのFOXレーシングのモトクロジャージと同じプリントのワンピにF2ジャケットを合わしている。ワンピの下には腰のベルトにぶら下げた刃渡り40cmはあろうかというどでかい合口がのぞいている。濃いブルーの中東風の模様のショールを首まわりに巻きつけて頭にはグレイのキャスケット帽(飛ばないように中にヘアピンで固定してるらしい)現在はバイクでぶっ飛ばしてるのでオニールのゴーグルをつけている。体付きが細くて華奢でおまけに背が低いのでまるっきり小学生に見えてしまう。

そんなドゥの後ろに乗って先ほど豪快なジャンプを体験した2人は

台湾「へ、変なことするんやったらやる前に言うてくれ〜〜〜!肛門が痛い〜〜〜!!」

わかば「お、俺は枝があちこちに当たって・・・・」

ドゥ「あんたら、ベラベラ喋っとったら舌噛むで!!アタシら今林道を80キロで走ってんねんで!!」

とか何とか言ってる間に段々追いかけてきた猿回し軍団に間を詰められていく。さすがにオフロードに強いフルチューンのR1150GSとはいえ、3人も載せて走ったら若干スピードはのろくなる。
しかし、敵とて、バイクで山道爆走しながら銃で発砲して命中させるほどの神業的な腕は持ってないので後ろからの発砲はなんとか逃れているのが今の状態だ。

そして、林道は険しさを増し、片側は山で片側は渓谷、道幅は軽トラ1台やっと通れるくらいの広さしか無くなっていく。しかも山中で日がささずかなりぬかるんだ状態だ。が、ドゥはそんな道でもスピードを落とさずカーブに突っ込もうとしている。このまま行くと右側の渓谷に落っこちるので

台湾&わかば「わ〜〜〜!!止めて、止めて〜〜〜〜!!」

とドゥのジャケットを思いっきり引っ張るので

ドゥ「こら!痛いやないの!!」

と、こんな危険な操作の合間なのに台湾とわかばの手をすばやく叩いて手を離させた。それと同時に車体を左に傾かせ右足でリアブレーキを思いっきり踏んだ。

グリップを失った後輪はぬかるんだ道に大きなわだちを作りながら滑って左側に車体を回す。スピードがかなり出ていたのであと数センチで後輪が谷に落ちるところまで車体が回ったところでハンドルを右側に切ってグリップを戻す。つまりドリフト走行で左コーナーを曲がったわけだが、かなり大回りで回ったので後輪で右側の渓谷まで続く大きなわだちを作ってしまった。

あと少しのところまで追いついた猿回し軍団ではあるが、勢いよく先頭を走ってたスクランブラーはドゥが作ったこのわだちに前輪を持っていかれて見事に谷に転落してしまった。

転落して、谷底の大木に衝突してバイクは大破してしまったが何とか乗ってる奴は無事に・・・、かと思いきやわだちにひっかかって2台目のボンネビル(ネイキッドタイプ)が1台目と同じ場所に突っ込んで来た。バイク同士がぶつかって大破・炎上放り出されて近くに転がってた2人の体も景気良く火だるまになった。

2人はあわてて服を脱ごうとしたが、思い出してほしい。こいつらは「UKのレザーウェアは体にピタピタ張り付くくらいのサイズがかっこいいんだぜ〜〜」と言っていつも上下ピチピチパツパツで猿回しの猿の衣装みたいな恰好してた連中である。

そんなピチピチバツバツの上下がそう簡単に脱げるはずもなく。必死で脱ごうともがく努力も虚しく(そもそも革って熱加えたら収縮するし)2人はウエルダンになってしまった。(現在 5名死亡 残り3名)

教訓 革ジャンの サイズ選びは 慎重に



つづく

台湾ヤマハ&わかばマン 「fast and furious」

前回が中途半端なので書き足しました。ご確認くださいね。
今回は上のような「爆走ロック」を全開にかけてお楽しみください。

すいません、諸事情と本人の精神状態の悪化により続行が不可能となっておりましたがどうにか再開いたします。正直まだまともな文章書ける状態にありません。

このお話はフィクションであり、登場する個人・団体・商品名等はすべて実在のそれとは関係ございません。登場するBMWはバイク自体は大好きなんだけどBMWジャパンという会社が本当に大嫌いなのでステマしてるわけでは決してございません。前作「勝田ズ・ウェイ」でハーレーを登場させたのにハーレー・ジャパンがネジ1本すらくれなかったので(笑 スルーしてしまっただけでございます。

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台湾とわかば、そして8人の猿回し衣装風の出で立ちのバイク軍団(本当は「サイコマニアックス」というチーム名)の前に現れた謎の女「ドゥ(本名:通)」は銃を手にした男たちを前にして臆することなく、バイクに乗ったままハンドルに肘を付き手の甲を顎にそえて不二家のペコちゃんよろしくほっぺを釣り上げて目をくりくりさせて喋り出す。

台湾とわかばの前に横一列にバイクを並べたサイコマニアックス(真ん中にボスがいる)の真横から右端の一台にドゥのバイクが突っ込んできた状態である。彼らにとって真横は死角になっていたわけだ。

ドゥ「なんや困ってるみたいやな?あんたら。助けたろか?」

猿回しボス「お前、俺たちの前に現れたらどういうことになるのかわかってるのか?」

ドゥ「アタシがどうなるか気にするよりあんたらのお仲間がどうなるか心配したら?」

と言ってにこやかにバイクに踏みつけられた状態の仲間の方に顎を向ける。踏みつけられてうなっている。かなりの重傷のようだ。

ドゥ「このバイク(BMW R1150GS)なぁ、アタシの趣味で2000ccまでボアアップしてて(実際には無理です)パワーがありすぎるからフレームやらアンダーガードやらを補強せなアカンかって正味300kgくらいあんねん。今は前輪だけが乗ってる状態やけど後輪乗ったらこのお仲間の頭がどないなるかわかるやろ?あんたら、仲間を助けたかったらこの2人(台湾とわかば)が逃げるまで動いたらアカンで」

と言って台湾とわかばの方を向いて顎で「今の内に逃げろ」と指図する。2人は慌てて道路と反対側の雑木林の方に逃げようとするがその時、わかばが思い出したかのように引き返した。

台湾「な、何やどないしたんや?」

わかば「カウボーイハット忘れた」(横転したリムジンに引き返して車の中からハットを取り出してかぶる)

台湾「お前、そんなのんきな・・・・」

わかば「うるさい!歌手デビューして4ヶ月!これが俺の命や!」

台湾「命ってイロモノ演歌歌手の衣装やないか・・・」(と、つぶやきながら合流して一緒に逃げる)

猿回しボス「さて、2人は逃したぞ、そろそろ仲間を解放してくれないか?そんな奴でも一応仲間なんでな」
と、口では言っているが、周りの仲間に目で合図してバイクの停車位置をこっそりズラし、発射の合図とともに一斉にドゥに発砲できるように指示している。なので仲間たちは前へ後ろへと位置をずらしている。その間ボスはドゥの気をそらすために話を続けた。

猿回しボス「しかし、アンタ・・・、そんな小さな体でよくそんな大きなバイクに乗れるな?」

実際、小さな子供がしがみつくように乗っているように見える

ドゥ「大きな体してる人が大きいバイク乗ったってオモロないやん?重た〜て持て余すくらいのバイクを上手に扱うのがオモロいんや」

猿回しボス「ほ、ほう。しかし今のアンタは本当に危険な状況なんだぜ?あんたに賞金がかかってるのは知ってるか?いろんな連中がアンタを狙って血眼になってるんだぜ」

ドゥ「へぇ?アタシの賞金って、どれくらいなん?」

猿回しボス「あの世に逝ってからそいつ(バイクで踏まれてる仲間)に聞きな!!」

と言って左手で全員に合図を送り自分も右手で銃を向けて総勢7人がドゥ目がけて一斉に射撃を始めた・・・・と同時にドゥの乗っているバイクはアクセルを思いっきり開けてほぼ垂直にウイリーしていた。そして前に進んで踏みつけられていた奴の頭を後輪で踏み潰した(1名死亡)ウイリーしたバイクの下腹には先ほど説明があったようにアンダーガードという鉄板が付けられており、このバイクの場合は特注で分厚い防弾合金が横に突き出たエンジンから前輪、後輪のギリギリまでを被っていたので発射された弾丸は全て跳ね返されてしまった。乗っているドゥは座席の後ろのパニアケースに片足を乗せて完全にバイクに体を隠している。

そしてウイリーのまま前進し、一番前で発砲していた男の顔面に前輪を叩きつけた。このウイリーで前輪での顔面キックを喰らった状態で直立してしまった男は後ろからの仲間の発砲を背中にもろに受けて絶命(2人死亡)死体が倒れこむ前にバイクの後ろに隠れていたドゥは左足を出して死んだ男の右手を蹴り上げ宙に浮いた銃を掴み、他の猿回し軍団に発砲。運悪く一人の頭に弾が直撃して(3人死亡)残りの5人はあわててバイクのアクセルを開けてその場から逃げ出した。

その後、2人目の死体とバイクを踏みつけてドゥのバイクは走りだし、威嚇のために弾切れになるまで5人に向けて発砲した後銃を投げ捨てた。そして、台湾とわかばの方へ走りこう言った。

ドゥ「あんたら!早よお乗り!!」

一瞬とまどった2人だが躊躇の暇は無いのでまずは台湾がドゥの後ろに、その後ろに無理やりわかばが乗っかっると再び豪快にウイリーしながら発進した。

そんな3人に猿回し軍団は発砲してみるが、ドゥはアクセルを捻りながら前輪ブレーキをかけてホイールスピンをしてみたり、後輪ブレーキをかけてドリフトしたりと到底オフロードとは思えないエクストリームな技を見せて相手の予測を裏切るような走りをするためなかなか当たらない。猿回し軍団が射殺できる最後のチャンスは雑木林の中の小道を通り抜けるところである。ここに入る瞬間だけは走行ルートが誰でも予測がつく。雑木林は木の高さこそそれほどでも無いが、びっしり生えていて間隔が狭く通り抜けは不可能である。この小道以外に通り抜けは不可能だ。ただ、遠くから見てもこの小道が右に反れているのがわかるので射殺のチャンスはこの小道に入る一瞬だけとなる。
使うのが拳銃だけなので頼りないが、5人の猿回し軍団はこの小道の一点に照準を合わせバイクがそこに来るのを待った・・・。

しかし、なぜかドゥのバイクは小道から大きく離れた雑木林の右側に全速前進して行った。そして、雑木林の手前に積み上げられていた材木をジャンプ台にして雑木林の中にジャンプして飛び込んでいってしまった。

普通ならジャンプするのはいいが3人も乗って着地するのはバイクでは不可能である。しかし、雑木林の中に飛び込んで枝をクッション代わりにへし折りながら着地したのでダメージはほとんど無く、着地した先には小道があった。

相手に先読みされて射殺のチャンスを逃してしまった猿回し軍団は銃をしまい、急いで3人を追いかけるべく小道に向かってバイクで突っ走った。


つづく

バイクは正しく乗りましょう

台湾ヤマハ&わかばマン 「coffin break」

「What da hell is that!?」
という台詞くさいしゃべり方が素晴らしいw 上の動画FEMAキャンプについてでございます。

うさんくさいとバカにしていたアメリカのFEMAキャンプのお話ですが最近は「国土強靭化計画」をうたう自民党が政権に返り咲いたり(FEMA導入も検討中)オバマが神風&FEMAの功績で大統領に再選されたり、と私が当初考えていたこのお話は確実に現実のものとなっている気がします。

THIS IS SHICK DOCTRINE!!!

それはいいとしてはじめます。

今回登場する革ジャンはこれです。伝説の一品として名高い、フランスのモト・キュイル社の革ジャン。映画「ファイトクラブ」のブラピの革ジャンやXメンのウルバリンの奴とか、映画の衣装の元ネタとしてあまりにも有名な伝説の一品でございます。これ知らない奴は革ジャン語れないです。マジで。

このお話はフィクションです。登場する個人・団体・事件等はすべて架空のものですがFEMAキャンプは実在します(笑

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さて、そんなこんなで台湾とわかばは ”通”と呼ばれる女性を目撃した場所まで案内するよう命じられた。後ろに手錠をかけられた状態で「スポーツ施設」の裏口まで連行される二人は建物の裏に無数のバスタブの様なものが重ねられて置かれているのを目撃する。

台湾「こりゃ一体何や!?」

2人を連行してきていた猿回しルイスレザー同好会の一味のボスらしき男が答えた。

猿回しボス「棺桶だ」

わかば「棺桶て、一体ここで何をする気なんや?」

猿回しボス「お前らの知ったことか。こっちはダサいカッコのお前らと同類と思われると困るんでな、さっさと歩け!」

台湾「ほう、お前らそのカッコがイケてる思てるんか?」

猿回しボス「UKのレザーは革質もスタイルも抜群だ、お前のナチジャンやアメジャンとはセンスが違うぜ、センスがな」

台湾「お前のその革ジャン、フランス製やぞ」

猿回しボス「このデザインのどこがフランスなんだよ!わかったような事言うな知ったかが!」

台湾「その二の腕の黄色いパッチに "moto cuir”て書いてあるやろ?cuirはフランス語で『革』いう意味やねん。そんなん知らんかったんか?」

猿回しボス「そんなわけねーだろー!信頼できる古着屋がロンジャンだって言ってたんだから・・・」

台湾「古着屋の教養なんかアテにならんなぁ(笑 ま、大阪やったらイザ知らずここら辺の古着屋やったら無理ないか」


そうこう言ってるうちに台湾とわかばを乗せる車が到着。霊柩車のような漆黒のリムジンであった。それもBMWミニの。

台湾「何これ?」

猿回しボス「お前らを乗せるために特別に持ってきてもらった。超硬厚ジュラルミン製ボディに防弾ガラスの特別仕様だ。お前らのことだ。絶対に途中で脱走を試みると思って絶対に脱走できねーようにしてるってわけだ」

わかば「俺らがあの女に会ったのは山道やぞ、こんなんで行けるんか?」

猿回しボス「確かに俺らはお前らをあの女に遭遇したって場所に連れていくよう指示された。だが俺らがそれにしたがうって誰が言った?へっへっへ」

台湾「(小声で)どうやら上の指示にしたがわずに俺らをあの世に送る算段らしいな」

猿回しボス「ほらほら乗った乗った。それと道中お前らを見張る連中を紹介しておくホルソーとハマーヘッドだ」

社内にはスキンヘッドのゴツい男二人が運転席に背を向けて並んで座っていた。その二人に面と向かう形で座らされる台湾とわかば

猿回しボス「この二人はお前らに谷底に落とされたロンズデール・マフィアの仲間だ、谷に落とされた仲間の礼をしたくてうずうずしてるそうだ。ホルソーはゼロハリバートンのケースでも噛み砕く鋼鉄の歯を持ってる。ハマーヘッドはその名の通り、頭突きでボルボのトレーラーを止めちまうくらいの硬い頭の持ち主だ。せいぜい仲良くな」

と言い残して車は出発した。念のためなのかルイスレザーというかロンジャン同好会の面々がイギリス製高性能バイクのトライアンフに乗って計8台でリムジンの前後を護衛している。

リムジンの室内は運転席と後部座席が区切られていてドアもロックされウインドウもすべて運転席側でしか開かないようになっている、刑務所の護送車と同じ作りである。そんな生きたまま霊柩車に乗せられたような状況の台湾とわかばの2人に会話が以下

わかば「あ〜あ、こんなことになろうとはなぁ・・・(溜息)ま、啓子さん一家が無事で済んだだけでもよしとせなあかんのかなぁ・・・・」

台湾「そやな、子種も残せたしよしとしよう」

わかば「ちょと待てや、子種ってなんやねん?」

台湾「あの晩、お前に何か食わしたろう思って台所行ったやろ?あん時一旦食い物持ってお前んとこ行ったけどお前が2度寝してたんや、そんで台所に引き返したらまだ啓子がおってええ雰囲気になってな、ええ機会やから昔を思い出して、な(『獅子の雄叫び』と『運命を変えろ』の間の出来事です)」

わかば「ええ雰囲気って相手は人妻やろ、避妊とかせんかったんか?」

台湾「抜かずの3発キメてもうた。女の人って子供産んでも感じるところ変われへんねんね。相変わらずええおっぱいしてたわぁ(しみじみ)」

わかば「何をしみじみと語っとんねんお前は!やっぱりヤリ捨て最低男やないか!!お前みたいなんが子供作る資格ないぞ!!」

台湾「資格ないいうたって作ってもうたもんはしゃあないやんか?自分で言うのもなんやけど百発百中やからなぁ、腹んじゃってるね、彼女」

わかば「人の人生絡んどるんやぞ!ふざけんな!!(と言って台湾の足を蹴る)」

台湾「何やコラ!お前やんのか!!(蹴り返す)」

わかば「おお、今ここであの世送ったらぁ!お前みたいな外道は生かしとっても意味ないんじゃ!(さらに蹴る)」

台湾「ふざけんな!自分の面倒もようみん半端もんが!!(さらに蹴り返す)」

この様子を止めるでも無くニヤニヤしながら眺めているホルソーとハマーヘッドの2人、そんな2人が反応したのはわかばのこの言葉である。

わかば「どこに連れてかれるんか知らんけどそこ着く前にお前をあの世に送ったるからな、覚悟せぇ!!」

そう言われてホルソー、ハマーヘッドの2人が目的地までどれくらいあるかを確認するために自分たちの背後にある運転席と座席の仕切りの小さな窓から車の運転席側を眺めたその時!ハマーヘッドの横顔を台湾、わかば両人の足で蹴っ飛ばした。

横顔を蹴っ飛ばされてうめき声を上げてシートに崩れ落ちたハマーヘッド、すかさずホルソーが台湾、わかばの方に口を開けて鋼鉄製の入歯をのぞかせて飛びついてきた。

わかば飛びかかってくるがホルソーに手錠を投げつけてねこだましを行う、手錠はスポーツ施設から脱走を試みた時に鍵を奪い2人ともとっくに外していたのである。

その昔007に名物悪役で「ジョーズ」というキャラが出てきており何でも嚼みちぎる恐ろしい殺し屋という設定だったが実は倒すのにはそれほど苦労はしない、同様の能力を持ったホルソーに対して台湾、わかばは噛みつき攻撃を左右に分かれてかわし、両方からホルソーの顎の付け根、耳の手前部分を思いっきりぶん殴って顎を外したのである、これで顎が外れたホルソーはほぼ戦闘不能状態になった。
ダブルでのキックのダメージから回復したハマーヘッドが今度は頭突きで遅いかかってきたがこれを2人はやはり左右に分かれることでかわす、そして運転席側に逃げ込んでさらに頭突きをくらわそうとするハマーヘッドをもう一度かわす、2人がかわした後ろには運転席との仕切りに設けられた小さな窓があり、ハマーヘッドはその窓に頭突きをくらわしてしまう。窓は強化ガラスでビクともせずにハマーヘッドは頭を抱えてうずくまってしまった。

台湾「何や、トレーラー止めたいうのんはガセかいな?期待しとったのに。しゃあないな」

と言って合図するとわかばが口が閉まらずもがいているホルソーを頭をつかんで起こし、小さな窓に顔を叩きつけて後頭部を持って2、3回窓ガラスに歯を立てた状態でグリグリと回転させた。
ホルソーの歯型が窓ガラスに円状に出来上がった。今度は頭を抱えたハマーヘッドを窓ガラスのところに持ってきて額を窓ガラスに押し付け2人で同時に思いっきり後頭部を蹴った。

すると、ホルソーの歯型状に見事にガラスに穴が開いた。

台湾「おじゃましまんにゃわ〜〜〜♪」

と手を突っ込んで運転手の首をつかんで揺さぶってドアロックを解除するよう指示するが運転手はひたすら抵抗する。終いにはカーブに差し掛かり、あわててハンドルを切ったためリムジンは横転、ガードレールを乗り越えて畑に突っ込んで逆さの状態で止まった車から台湾がドアを蹴破って出てきた。台湾とわかばは横転のダメージをホルソーとハマーヘッドの体を盾にして防いでいたので無事だった。車は横転のダメージで頑丈に作りすぎたボディが災いしドアのような連結部分は普通の車より激しくダメージを受けてしまったのであっさりと蹴破れてしまったわけだ。

わかば「(横転した車からのそのそと出てきて)お前と車乗ったら必ず横転するなぁ、これで3回目やぞ」

台湾「んなこと言うてる場合か!はよ逃げるぞ!」

と言ってる間もなく護衛(?)でついてきてた猿回し軍団にまわりを囲まれた。全員銃を持っている。絶対絶命である。

猿回しボス「ホントにお前らしつこいなぁ。ま、それも今回が最後だけどな」

と2人に向けて全員が銃を向けたその時である。8台のトライアンプの排気音に混ざって聞きなれない排気音が聞こえてきたかと思うと激しい衝突音と共に猿回し軍団の1人が悲鳴を挙げた。

バイクの横っ腹から別のバイクに全速力でブチ当てらてバイクは凄まじい勢いで倒され、同時に乗っていた猿回しも凄まじい勢いで地面に叩きつけられて体が地面にめり込んでいる。その体の上に押し付けるように前輪を乗せて謎のバイクはサイドスタンドを立てて止まった。

「あんたらまだおったん?」

地面の底から響くような低い女の声。そう、その声の持ち主は石切連合が血眼になって探しているところの謎の女「ドゥ(通)」であった。

そして身長150cmに満たないであろう彼女が乗っているバイクは「低身長差別の王様」と呼ばれることもあるガタイが良くて高身長の人しか操れないので有名な BMW R1150GS だったのである。


つづく

台湾ヤマハ&わかばマン 「Out of our galaxy」

え〜、前回は途中で眠くなったので中途半端に終わってしまいましたのでちょっとだけ改訂しております。ご確認ください。

更新はネタは考えておりますが書くのがしんどいので今しばらくお待ちくださいませ。

なお、なんで本文を書かないのに更新しといてしばらくしてからお話を書く(つまり過去記事の書きたしという形をとっている)かというと、その方が途中で画面がフリーズとかのトラブルが圧倒的に少ないから。つまり、こっちの行動がつまらんことして私が記事を書くのを邪魔したい連中にバレにくいということでございます。


さて、レコード大賞に間に合うように(笑 話をすすめます。

このお話はフィクションであり、登場する個人・団体・事件等は架空のものです。「佐藤主任のおめこ」という検索ワードで来られた方がいらっしゃいますが佐藤主任という人物に心当たりはございません(笑 劇中の「ねえさん」と呼ばれてる女性のモデルは4人くらいいて、うち2人は在日韓国人ですので佐藤主任ではないです(笑

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「ねえさん」から謎の指輪を見せられてたじろぐ山之口、さっきまでの勢いはどこえやら、ねえさんから目を逸らしてボソッと

山之口「(立身出世したのは)ね、ねえさんのおかげです・・・」

ねえさん「私は誰?」

山之口「アヴァロ二アン・ブラザーフッドの33階級、最高大総監の第4夫人・天様です・・・」

さて、ここでアヴァロ二アン・ブラザーフッドなる組織について解説しよう。人類の歴史は大体1万年くらい前に農耕が始まったころから語られることが多い。しかしだ、それ以前の数万年、数十万年前から石器時代の自然採集文明は栄えており、それを証明するような遺跡も最近ではどこそかしこで発見されている。基本石器時代の文明は海辺で発達することが多く、これが現在では水没して人が絶対に住んでいなさそうなところになっていることからごくごく最近までその存在が明らかでなかっただけである。
そんな石器文明の中で最も栄えた文明が現在でもストーンヘンジが残っているイギリス、グレートブリテン島とその周辺にあった。これらの欧州石器文明は大地震によって壊滅し(石器文明って地震にめっちゃ弱いの)忘れ去られたかに見えたがその高度に発達した文明の叡智は石工たちに受け継がれ、あらゆる分野でその力を発揮しついには中世・近世を経て世界の文明の中心を中東から欧州へとシフトするほどになった。彼ら優れた文明の叡智を継承した石工たちは歴史の影に隠れて歴史を特に国家の統治が及ばない裏社会を操り現代の文明社会を支配していった。この石工たちが作り上げた支配構造はかつて自らのルーツ大西洋に存在したアトランティスを表すアヴァロン(西方浄土の意味)にちなんでアヴァロ二アン・ブラザーフッド(以下;AB)と名乗った。

このABは33の階層に分かれており、最高位が最高大総監、「ねえさん」は実際には婚姻関係は無いが直属の手下ということで第4夫人という地位を得ているのである。その証がABのシンボル・ピラミッドに目が3つのマークの指輪である。

ねえさん「わかればよろしい。今後2度と私に口答えしてはいけませんよ。組織の規律は守らなければならないからね(と言ってニッコリと白い歯を見せて笑う)」


山之口「は・・・い・・・・」

山之口が苦々しく返事をするのを確認してまた上機嫌になったねえさんはスタスタと部屋を出ていこうとしたその時、思い出したように振り返り

ねえさん「ところであなた、『コマ』って男が部下にいたわよね?」

山之口「は、はい?」

ねえさん「あいつは確かカトリックって聞いたんだけど?」

山之口「いつも十字架を持ってます。祖母の代からそうらしいです」

ねえさん「(眉間にシワを作り首を横に振る)あ〜〜〜〜、カトリックはねぇ・・、日本では主流かもしれないけどお隣韓国では貧乏人の宗教だって嫌われるの。韓国の富裕層とは今後は取引があるからコマって男にこの仕事が終わったらプロテスタントに改宗するよう言っといて」


山之口「は、はぁ!?」

と口を開けて呆れた顔をする山之口を尻目にねえさんは部屋を出た。




さて、時間を少し戻して山之口がねえさんを別室に連れて行った直後の台湾とわかばたちの会話

台湾「なあ、俺生きてる?」

わかば「多分な」

台湾「あの女も大概わけわからんかったけどあの岩石ホテプ(古代エジプト語で『王』この場合ミイラ男の意味)なんや知らんけど弾丸素手で止めよったで」

わかば「トリックやろ。銃が空砲で弾丸は最初から持ってたんや」

台湾「何でそんなことするんや?」

わかば「多分、俺らを脅すためやろ?最初から殺すつもりはなくて 1.つまらん話でイライラさせて 2.こっちが悪態ついたら銃で脅し 3.実際発砲してみせてビビらせる ちゅう感じちゃう?」

台湾「そうかなぁ、あの発砲音はかなりリアルな感じしたけどなぁ・・・」


その時、例の山之口の「ズン!」の音が響く。2人ともドキッとするが無視して話を進める。


わかば「何や?リアルやった方がうれしいんか?あのおばはんに惚れたか?(ニヤつく)」

台湾「お前相変わらず妙なところでご陽気になりよんな?なんで俺がヘンコな彼女作ってお前とはりあわなアカンねや?しかもこんな状態で」

わかば「愛があったら細かいこと気にしっこなしや、年はいっとるけど金は持ってそうやどあのオバハン」


今度は例の魚住の頭を吹っ飛ばした時の銃声が響く。


台湾「(銃撃つのが)好っきやなぁ。銃ぶっ放すんも愛情表現か?」

わかば「多分な」

台湾「しゃあないなぁ、素手で弾丸止められるようになったら今度プロポーズしてみるわ」


と、その時、ねえさんが別室から出てきて2人を無視してスタスタと部屋を出て行く。その後、石切連合の三下2名が射殺された魚住の死体を足を引きずりながら運んで別室から出て行く。台湾&わかばはギョッとして顔を見合わす。

わかば「ま、まさか実弾やったなんて・・・・」

台湾「冗談でもプロポーズなんて言った俺はなんて愚かなの・・・」


そこへ肩を落とした山之口が部屋を出てくる。そして台湾を見るなりツカツカと歩み寄って思いっきり頬をぶん殴った。さすがの台湾もこのパンチには体ごと吹っ飛び壁に頭をぶつけて倒れ込む。

山之口「蛮勇振るって鬼の首とったつもりか!?お前のその悪態で人が一人死んだんぞ!!」

そう吐き捨てて山之口は部屋を後にした。残された2人、わかばは呆気にとられ、台湾は殴られた衝撃で目の前に無数の星が浮かび、まるで別の銀河系に吹っ飛んだような気分になっていた・・・・


つづく